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ガチで推せる邦画ホラー『サイレン』『帝都大戦』 幽霊が苦手なら『黒い家』

ガチで推せる邦画ホラーって?

ガチで推せる邦画ホラーって?

ここ数年、映画がより身近になった。AmazonプライムやNetflixに入会していれば映画が山ほど楽しめる。既存の映画館で最新作を観賞しつつ、自宅では気軽に名作映画を視聴できるなんて、夢のような時代だ。

さて、今回は季節外れではあるが邦画ホラーにスポットを当ててみたい。(文:松本ミゾレ)

『サイレン』の見どころは血の涙を流しながら襲ってくる森本レオやココリコ田中

日本のホラーは一時期”Jホラー”なんて呼ばれてかなり話題になった時期もあった(今は酷いのも多いけど)。そして元々怪談が好きなこの国。背筋が凍る恐怖を映像化できた作品は海外でも軒並み高い評価を受けている。これは素晴らしいことなんじゃないだろうか。

先日、おーぷん2ちゃんねるに「ガチで怖い日本のホラー映画で打線くんだ」というスレッドが立っていた。本文には、以下のタイトルが並んでいる。

1二 『帝都大戦』
2遊 『サイレン』
3中 『催眠』
4右 『リング』
5左 『着信アリ』
6三 『黒い家』
7一 『回路』
8捕 『残穢』
9投 『感染』

いずれもかなり話題になったタイトルばかりだ。僕個人としても好きなジャンルなので、この中だと『残穢』以外は全て観たことがある。

公開当初、ホラー好きにはあんまりウケなかった記憶がある『サイレン』(2006)だけど、監督が堤幸彦だったので、その作品目当てで劇場に行ったことを思いだした。話の内容は順当でブレのないホラーなんだけど、同名人気ホラーゲームの劇場版作品ということなので、これをプレイしているともっと楽しめるというのが、ちょっと逆にもったいない気もした。

一応僕はプレイ済みだったので100%楽しめたという気はするんだけど、そんなことよりこの映画の魅力はキャストにある。目から血の涙を流しながら襲ってくる森本レオやココリコ田中なんて、この映画でしか拝めないぞ!

エンディングのBGMもちょっとおしゃれだし、エンドロール後の映像も短いながら「そういうことなのね」と膝を打てた。

それと『帝都大戦』(1989)、これもいい。荒俣宏原作の『帝都物語・戦争篇』を実写化したもので、前身である『帝都物語』に続く2作目の劇場映画。本作と『帝都物語』はできれば同時に観てもらいたいんだけど、『帝都物語』が原作再現重視なら、こちらは娯楽活劇。

しかしホラー描写はかなりインパクトがあるので、一見の価値ありと太鼓判を押したい。

なにより魔人・加藤保憲役の嶋田久作の演技がやはり素晴らしい。ちなみに僕は『帝都物語』派。映像も劇伴も美しいし、ラストシーンの桜吹雪なんて死ぬまで忘れられない……。

おっと、オタクの悪い癖。こんな調子で語っていくと一冊の本が出来上がってしまう。この辺で個人の感想は引っ込めておきたい。

物好きたちの推し作品『富江』『仄暗い水の底から』

このスレッド自体は書き込みも少ない(時期的にホラーはちょっとウケないからしょうがない)んだけど、ここに名前の挙がっていない作品を推す声も出ていた。

「『富江』は?」
「『ノロイ』とか、ああいうちゃんと設定盛られてる作品はないすかね。怖いのがバァ! と出たけどまったく理由なしみたいなのは見てて理不尽に感じるんや」
「『仄暗い水の底から』が入ってないやん」

と、このように「あ、それも良かったよね!」とがっちり握手したくなる名作がいくつもある。

もっとも『富江』の場合はいくつか映像作品があるので、どの『富江』なのか判然としない。だけど元々富江という女自体が死んでも復活するし何なら増えるので、「どの『富江』なのか判然としない」という状況に違和感がないのはちょっと面白い。

今回名前が挙がったタイトルは、どれもホラー作品としてはかなり安定していると感じる。だからもし「最近怖い映画観てないな」と思ったら、是非レンタルするなどして楽しんでほしい。

「でも、幽霊が出る映画なんか怖いよ!」という怖がりさんも、きっとこのコラムを読んでいることだろう。僕も鬼じゃない。そういう人でも安心して楽しめる”幽霊の出ない”作品だって、ちゃんと名前が挙がっている。それが『黒い家』(1999)だ。安心して観賞されたし! やっぱり生身の人間って怖いよね。

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