新型コロナウイルスの感染拡大と並行するように、マスク不足が続いている。特にドラックストアでは、その対応に追われるだけでなく、あろうことか従業員に無神経な態度を取る客も少なくない。常識外れな買い方をする人もいる。キャリコネニュース読者からは、
「同じ人が何度もマスクを買いに来る。転売目的であろう」(香川県/20代男性/ドラッグストア)
といった声が寄せられている。新潟県でホームセンターに勤務する50代女性も爆買い的な行動をする客に疑いの目を向けてしまうという。
「毎朝2回来店して、トイレットペーパーとティッシュペーパー、生理用ナプキンを大量に買っていく中年女性がいます。家に溜め込んでいるのか、はたまた転売しているのか……」
仮に転売であっても、そうでなくても昨今の状況を踏まえれば大量購入も決して許される行為ではない。今回は3人の従業員が明かす、販売店での迷惑客エピソードを紹介する。(文:鹿賀大資)
トイレットペーパー欠品騒動で、客が勝手に倉庫に入ってきた店舗も
ドラックストアで働く千葉県の30代女性は、家族ぐるみで買い占めを行う女性について綴る。女性の店舗ではマスクは夕方に入荷されるが、例の家族はその時間帯に合わせて来店するという。
「マスクは一家族1点制限。しかし商品を並べた瞬間に、その妻は何個も確保。電話を片手に家から子どもや旦那を呼び寄せます。そして確保したマスクをそれぞれに渡し、レジに並ぶときだけ他人になりすまします」
その後、車内で待機し、様子を見て再び子どもを店内に向かわせるという。子どもは売場のどこかにマスクを隠し、今度は夫婦が別人を装い買いにくるという手口だ。さらに家族は、
「マスクの入荷日時をしつこく事細かに確認してきます。当然、未定と伝えますが、ずっと同じことを聞いてくるのでラチがあきません」
という。
デマでトイレットペーパーが欠品騒動になったが、その時のことについて「他店でお客様が勝手に倉庫に入ってしまうということがあったようです。物流のトラックが来ると、その周りに群がって確認しにくるので非常に危険です」と書いている。
「札やカード類を指で舐めてから取り出し、あごにマスクをした状態で咳き込んできます」
スーパーに勤める栃木県の50代女性は、高齢のモンスター客に不満をもらす。札やカード類を指で舐めてから取り出す高齢客だ。
「しかもあごにマスクというノーマスクの状態で咳き込んできます。マスクや紙類の購入が制限されているのに何度もレジに並んでは、『マスクの入荷はいつだ?』と聞いてきます。全部勘弁してほしいです」
北海道でドラッグストア勤務の30代女性は、「毎朝行列ができていて、日に日に並んでいる時間も人も多くなっている」という状況に直面する。そうした中、
「マスクを買うと、すぐに車に置いてくる人がいます。しかも買ったそのマスクでカムフラージュしてまた並ぶということを、バレバレなのに……。モラルがなさすぎです。張り紙をしていても、『マスクとか除菌ないの?』と聞かれ仕事になりません」
女性は「お客さんもピリピリして怒ってきたりしますが、私たちにはどうしようもできないのです。疲れました。休みたい。いつまで続くのかわからないので不安です」と綴る。
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