新型コロナウィルスの影響で休業を余儀なくされ、解雇されるケースもある中、会社や店舗が営業を続けているため「感染が怖い、休みたい」と怯える人もいる。ガールズちゃんねるに4月9日、「お店や職場は営業継続するけど、自発的にお休みや退職考えてる方いますか?」と問いかけるトピックが立った。
飲食店でパートとして働くトピ主は、職場は緊急事態宣言以外のエリアだが、「コロナが怖いのでしばらくお休みしたい」と申し出た。すると店長から、「みんな怖いので出勤してください」と言われてしまい、退職を考えているという。「迷ってる人で語りましょう」と呼びかけると、接客業を中心に「辞めたい」「真剣に悩んでる」「辞めました」などのコメントが次々に寄せられた。(文:okei)
「辞めたくても辞められない」責任感や生活のため
トピック内の書き込みには、「神奈川県のゴルフ練習場。お客様増えています。辞めたいよー」などのほか、コロナが怖くて休みたくても休めないのが辛いという声が相次いでいる。
「医療従事者ですが辞めようか真剣に考えてます。私経由に子どもにうつらないか心配です。三密の保育園にも通わせたくありません」
「都内の保育士ですがやめようか迷い中。いつでも三密状態だし何より死にたくない」
中には、「ドラッグストアで勤務なので、マスク、消毒液、トイレットペーパー騒動で人間不信になり何度も辞めたい気持ちと戦いながら働いています。でも生活のために辞めることはできません」という人も。
政府は人との接触を7~8割減らし、できるだけ外出しないよう呼びかけているが、そもそも接客、医療・保育・介護サービス従事者は人と接するのが仕事だ。またスーパーやドラッグストアなどは、休業どころか生活インフラとして営業を続けるよう求められている。不特定多数の人と接する仕事は毎日不安なはずだ。
コメントの中には、「ぶっちゃけみんな休みたいよ。パートでもバイトでも派遣でも正社員でも、責任感あるから通常どおり出勤してるんだと思う」という声もあった。
「こんな時だから仕方ないって誰も責めてないよ」
迷い悩む人がいる一方で、「辞めた」「辞める」というコメントも。コロナで休職中だというある50代の女性は、「色々迷いましたが退職して退職金を早めに貰うことにした」とのこと。また、「医療者だけど逃げるように辞めたよ」と書いた人は、前から辞めたいと思っていたがコロナが引き金になったという。
「非難されたけれど、(中略)わたしの人生だから後悔してないよ。生活困るけど、健康な身体があればまた何度でもやり直せる」
と正直な気持ちを書いている。
他方、「ずっとなりたくて、ようやく就職出来たバスガイドを離職しました」という人も。辞めなくても仕事がない状態ではあったが、肺炎を患った過去があり早期に離職を決めたという。しかし、
「心残りが大きくて、喪失感で呆然としてます。(中略)まさか自分からやめるなんて考えもしなかったです」
と悲しんでいる。今回の感染拡大で、人生の計画が狂ってしまった人のなんと多いことか。
このトピックには、辞めるか迷う当事者だけでなく、「生活かかってないなら辞めたら?命あっての人生だし」「パートさん1人自主的に休んでるよ。こんな時だから仕方ないって誰も責めてないよ」など、様々な意見が寄せられている。
当初、若者は重症化しづらいとされていた新型コロナウィルス感染症だが、欧米では10代の死亡者も出ており、リスクは誰にでもある。無症状で他人や家族にうつしたくないし、会社が営業すると判断しても、個人が休職や離職を選ぶことを、誰も責めることはできないだろう。