ショーケースとキイストンは5月18日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて「飲食業界への事業影響」に関する調査結果を発表した。調査は5月中旬にネット上で実施し、首都圏の飲食業経営者132人から回答を得た。
事業程度の影響を聞くと、6割強が「このままの状況が続けば事業継続が困難なレベル」(62.1%)と回答した。「すでに事業継続が困難なレベル」(13.8%)という人も1割強いる。一方で「影響はあるが事業継続には支障なし」(20.7%)という人は2割程度だった。
「前年比8割以上の売上減」と4割が回答
また、4月時の売上については、4割近くが「前年同期比80%以上の減少」(38.1%)と回答。次いで「同50~79%減」(23.8%)、「同30~49%減」(17.9%)、「同30%未満減」(14.3%)と続き、ほぼすべての人が”減少”と答えていた。
さらに、新型コロナの影響で「既に閉店した店がある」(24.7%)と答えたのは4人に1人。「半年以内に可能性あり」(24.7%)、「3か月以内に可能性あり」(16.9%)と答えた人を合わせると、閉店の危機が迫っている人は7割近くにのぼる。
こうした現状を受け、政府が打ち出した家賃支援策(仮称)に対しては、6割が「給付額・条件ともに納得できない」(60.3%)と考えていた。このほかの回答者からは
「1店舗あたりの補償を希望」
「個人店に向けての支援策という印象が強く、金額が小さい」
といった意見が挙がっている。特に、複数店舗を営む経営者にとっては、救済にほど遠い状態であることがうかがえた。
中には「変わらないものに興味を持っても無駄。今の条件での生き残り策を考える」と政府の補償をまったく当てにしない経営者も。売上維持のための対策としては、7割が「テイクアウトの開始・強化」(70.42%)と答えており、他に「通常営業の継続(時短営業を含む)」(54.93%)、「デリバリーの開始・強化」(42.25%)などが挙がった。