子どもを大学まで行かせるのは親の義務? 「義務だと思ったから1人にした」「大卒でも仕事ができない人も多い」 | キャリコネニュース
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子どもを大学まで行かせるのは親の義務? 「義務だと思ったから1人にした」「大卒でも仕事ができない人も多い」 

子どもを大学まで行かせるのは義務?

子どもを大学まで行かせるのは義務?

親としては、子どもの進学希望はできる限り叶えてやりたいものですが、経済的にどうしても厳しいという場合もあります。ガールズちゃんねるに6月初め、「大学まで行かせるのは親の義務ですか?」というトピックが立ちました。複数子どもがいるというトピ主は、全員の大学費用を準備しているものの、学費と家賃・生活費などをすべて払っていけるか自信がないと不安を綴ります。

「夫婦どちらかが働けなくなったり、全員が遠い私大や留学を希望すれば、子どものうち誰かを我慢させることがあるかもしれません」

と苦しい思いを明かし、「それぞれ希望の大学に行かせてあげるのは親の義務でしょうか?」と問いかけました。(文:篠原みつき)

「大学まで行かせてあげたいから、保育園に入れて必死で共働き」

文科省の統計によれば、2019年度の大学・短大進学率は58.1%と過去最高でした。今や半数以上が大学に進学する時代。とはいえ、親にとっては学費の負担がのしかかるのも事実です。トピックは注目を集め、コメントは5000以上にのぼりました。

多かったのは、キッパリと「義務だと思う」とする意見です。「当たり前」「行きたいと言うのなら当然」という声をはじめ、

「義務だと思う。ない袖は振れないけど出来る限り頑張るのが親の務めじゃないかな」
「大学まで行かせてあげたいから、保育園に入れて必死で共働きしてます。奨学金背負わせたくないからね」
「社会人になるまでのお金は親が出すものだと思ってるよ。出せないなら産まない」

といった声が相次ぎました。また、「私は義務だと思ったから1人にした」という一人っ子派の人も目立ちました。

文科省の「国公私立大学の授業料等の推移」によると、大学の授業料の平均は国公立が年間約53万円、私立は90万円です。景気がよくなってもいないのに、30年前と比べて国公立は20万円ほど、私立大学は33万円ほど値上がりしています。加えて下宿代や生活費、実験実習やゼミ合宿など、費用はこれにとどまりません。

中学生の1人っ子がいる筆者もそうですが、1人だからなんとか行けるかといったところで、2人3人のご家庭はかなり負担が重くなるでしょう。それでも、「義務とまでは言わないが、子どもが希望するならなんとかしてあげたい」という意見が大勢を占めていました。

「なんの目的もなく遊びに大学へ行くより、高校出て働いたほうが有意義だよ」

一方で、「義務ではない」という意見もありました。

「うちは2人とも高校卒業して働いてるよ。特に引け目もない、大学を出ても仕事ができない人や結婚ができない人も多いんじゃない?」
「義務ではないでしょう。なんの目的もなく遊びに大学へ行くより、高校出て働いたほうが有意義だよ」

という声や、”目的もなくとりあえず”では、「お金は出せない、意味がない」という意見も。逆に「とりあえずでも余裕あるなら大卒のほうがいい」「大卒じゃなきゃ入れない会社も受験もできない国家資格だってある」といった反論も多数でましたが、このご時世、なんとなく進学して奨学金=借金を背負うよりは、働いたほうがいいと言いたくなるのもわかります。

結局本人の意向と家計事情を考えて、判断は各家庭それぞれになります。ただ、日本は国際比較すると教育費に占める家計負担が大きく、高等教育の公費負担はOECDの平均70%に対し、日本はわずか35.3%です。「子どもの教育は親の責任」とばかり、思いつめ過ぎないほうがいいかもしれません。

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