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2019年度の新入社員、会社に望むのは「居心地の良い環境で無理なく働ける」こと 企業理念はどうでもいい?

とはいえ既存社員の意識も変わっているようです

とはいえ既存社員の意識も変わっているようです

リンクアンドモチベーションは7月5日、「2019年新入社員意識調査」の結果を発表した。調査は今年4月に実施。同社が提供する新入社員研修を受講した企業の新入社員のうち、567人から回答を得た。

新入社員は待遇の良さや働きやすさを求める一方で、企業理念や事業の将来性への期待は低く、「居心地の良い環境で、無理なく働ける」ことを望む傾向が見られた。

新卒採用で働きやすさを前面に押しだすのは「目的なき入社を招く可能性が高い」

調査では、同社が設定した、組織への帰属要因となる4因子(目標、活動、人材、条件)を元に、「会社基盤」や「仕事環境」などの16領域・全64項目について、期待度、満足度を5段階で回答してもらった。

期待度が最も高かったのは「休暇や休日の取得状況」。2位は「家賃など補助手当」で、3位「風通しの良さ」、4位「快適な職場環境」、5位「責任ややりがい」だった。

調査では、期待度の高い項目ほど満足度が低いことも明らかになった。「企業理念」など組織に関わる項目の期待度が低いことからも、「今年の新入社員は”組織志向”が弱いことが分かる」と分析していた。

ただ、組織志向が弱いのは既存社員でも同様だ。既存社員に対して行った、同様の調査を過去5年分を分析したところ、「理念の発信と伝達」、「理念の現場浸透度」など、企業理念に関する期待度が低下していた。

最近の売り手市場では、会社の働きやすさをアピールポイントとする企業も多い。しかし同社は、

「このような”個人”の欲求充足に偏った採用メッセージの発信は、目的なき入社を招く可能性が高い」

と、警鐘を鳴らす。同社では、新入社員の採用にあたり、「採用段階から新入社員の自社に所属する意味を明確にし、彼らの”組織志向”を醸成する努力」や「入社後、新入社員を受け入れる既存社員の”組織志向”を醸成すること」が求められるとしている。

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