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「お前の会社、飛んだ」休日に知人からの電話で倒産を知った男性 出社すると社長の車に張り紙が……

翌日、男性が出社すると、出入り口や社用車だけでなく「社長の自家用車に破産した旨の紙が張ってあった」という。

事情を知らずに来たチャーターの配送業者たちは、その光景に唖然としていたそうだ。

社員やパートが集まった頃、「社長がドアを開けて」現れ、自己破産の事実を説明。解雇辞令などの書類が配布された。急な解雇の際に企業が従業員に支払うべき「解雇予告金」については「債権である」旨を告げられたという。それすらも借金で差し押さえられていたようだ。

会社がなくなれば、取引先への対応も宙に浮く。男性は個人の携帯電話で取引先に納品中止の連絡を入れ、ボランティアで棚卸しを行った。

その際、役員の家族に「いつ倒産すると聞いたか」尋ねると、家族もその日の午後2時半に教えられ、「生活どうなるんだ?」と動揺したそうだ。経営陣に近い人でさえ、倒産の直前まで知らされていなかったようだ。

その後、ニュースで倒産が報じられ、親戚や友人から電話が来たが「現実感が無かった」という男性。しかし、その後の展開をこう振り返る。

「次の日の朝刊に載ってるのを見て現実だと思った」

「社長に社員が知らない客がよく来る」倒産の前兆

突然の幕切れだったが、思い返せば前兆はあった。「よく倒産前にあるというが本当だ」と男性は書いており、次のような異変を挙げる。

「必要な設備を更新、修理しない。社長が長時間いなくなる。社長に社員が知らない客がよく来る」

設備投資が止まり、社長の不審な動きが増える。典型的な危ない兆候を感じていた男性は、転職情報誌やサイトを見て情報収集を始めていた。しかし、「半年で倒産は予想してなかった」と悔やむ。

「コロナの規制解除が、半年早かったら違っていたかもしれない」

ともこぼす男性。50代という年齢もあり、その後の就職活動は難航したようだ。「リスキリングしたりジタバタした」というが、最終的には「中学の時代の友人と先輩に拾われた」という。

持つべきものは友ということか。苦しい時期を経て、新たな場所で再出発できたのは何よりだ。

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