学歴が必要だと語る人に理由を聞くと、「大卒でないと応募できない企業があるから」(埼玉県/50代女性/事務・管理)など、就職への影響を考えている人が多い。
学歴を理由に就職で苦労したエピソードや、採用の現場で、学歴による選考を進める過程を目の当たりにしている人からも回答が寄せられている。(文:林加奈)
「高卒では就職の入り口にも立てない」
50代女性は自身の学歴について「早く社会に出て働きたかったので就職を選んだのですが、やはり就職先の選択肢の数や質を考えると、大学へ行くべきだった」(大阪府)と後悔を語る。
「就職や転職活動中、募集項目の学歴欄に『大卒以上』と書いてある企業が想像以上に多かった」(千葉県/30代男性/不動産・建設系)というように、高卒では就職の間口が狭められてしまう現実があるようだ。
人事部門で採用の経験がある30代男性も、
「特に就職においては、高卒では入り口にも立てない場合が散見される。高卒と大卒では待遇が違う。採用の場面では、やはり高卒は割引いてみてしまう」(茨城県/メーカー系)
と本音を綴った。大量に応募が来る就職希望者を決める際、学歴が書類選考の可否を決める基準になっているようだ。
「高卒であることを下に見るお客様もいます」
都内で人材紹介の仕事をしている20代男性は、「応募にあたって、大卒の壁、MARCHの壁、旧帝大の壁がある」と明かしている。
そして、学歴が有利にはたらいたと感じる経験がある人からは、次のような経験談が寄せられた。
「就職活動で必要だと思う。中堅私立大在学中は、就職活動で結果を残せなかった。しかしその後、旧帝大の大学院に進学した結果、年収1000万円を超える企業へのインターンも通過するようになった」
院卒になるだけでも年収が数百万単位で変わるのなら、学歴は必要だと感じるのも無理はない。
就職の際に学歴が求められることが多い中、就職後に自身の学歴をめぐって嫌な思いをした経験談も寄せられた。長崎県に住む30代女性は、
「コンサル会社のアシスタントとして働いていますが、高卒であることを下に見てくるお客様もいます。対等に話をするには学歴が必要なのかなと思います」
と綴っている。就職後に学歴の話をすることはほとんどないので、このようなケースは稀有な例かもしれない。とはいえ、学歴がないことで他人に見下されるのは、不快になることは間違いないだろう。
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