北海道に住む20代の女性は着物販売の仕事をわずか1日で退職した。その理由をこう語っている。
「求人情報の労働時間と実働時間が異なっていた。求人では10~19時勤務とあったが、初出勤の日の説明で『うちは8時には出社して店の中をみんなで掃除、開店準備を行っている』とのことだった」(クリエイティブ職/年収200万円)
求人に書かれた勤務時間よりも2時間早い出勤を求められて戸惑った女性。いざ働き始めると、社長の娘が着物を買ってもらうために古くからの顧客に営業電話をかけているところを目撃し、その職場に疑念を持ったと語る。
「私の祖父が自営業で、母、叔父、叔母、その他従業員の家族経営を行っており、家族経営の理不尽さを近くで見ていたのでこれはよくないと思った」
退職した今となっては「直感でやばいと思ったところは絶対にその後にいいことはないと思っているので、早めに見切りをつけてよかったです」と安堵している。
「私の主人を狙ったでしょ?!無理ってわかったから辞めるのね」
東京都の60代女性は、夫婦で経営する小さな喫茶店で働くことにした。それまでは喫茶店のチェーン店で10年以上店長を勤めていただけあって、接客に関してはベテランだ。ところが
「経験者のお手並み拝見とホールを任されましたが、お冷にしてもアイスコーヒーにしてもグラスにいっぱいの量で、ちょっと動かしただけであふれてしまいます。もう少し減らしていただけませんかと丁寧に頼んでも『これくらいのことができなくてどうする』の一点張り。1ミリ単位でコースターの位置まで指示されました。そのたび『いい年して情けない。無能』など、悪意のある言葉をぶつけられました」
という。店は狭くて掃除も行き届いておらず、渡された制服は色が抜けてボロボロ。そうした要因から、退職を決意するのにもそう時間はかからなかった。入社から2日後、退職の意思を伝えるとオーナーから耳を疑う一言があった。
「『私の主人を狙ったでしょ。無理ってわかったから辞めるのね。身の程知らず』と言われました。はー?マスターを狙った?すみませんが私、主人いますし何をどうすればそうなるの?って言いたかったけど、悔しさで体が震えて言えませんでした」
と綴っている。
ひどいパワハラ上司のもと、2日間耐えただけでも大変だっただろうと思える職場だ。女性は退職後、店の前を通るのも嫌だったが、しばらくして閉店したことがわかり、「スッキリしました」とも語っている。
※キャリコネニュースでは引き続き仕事を即行で辞めた人や「男だから」「女だから」自分の性別がマイナスになっていると感じたことなどのアンケートを実施しています。