女性は広報として採用され、現場統括として働いていたが、ある日、驚きの人事を目の当たりにした。理事長が抱えていた女性個人秘書(非常勤職員)が、突然「事務局長」に就任することになったという。
「当時の事務局長は降格。それに反発して彼は退職」となった。しかし実はこの秘書、「『事務局長になりたぁ~い』と理事長にお願いしてるところを目撃」されていたそうだ。それでも
「結局、理事長は彼女の言いなりで、事務局長交代、前任者退職」
と後味の悪い結末となった。話はそれで終わらない。
「前事務局長は税理士で、財団の経理を一手に引き受けていたので代わりの経理に私を指名。…経理は無理です」
「てか、そもそも彼女の下で働く気は毛頭ございません、とタンカ切って辞めました」
広報として働いていた女性にとって、経理は専門外。個人秘書に都合のいい人事に利用されるのはまっぴら御免だろう。女性は呆れたようにこう語っている。
「(以前)愛人にならない?って(理事長に)誘われたけど断ったのぉ~とか暴露してる女性を、そうとも知らずに手元に置いて言いなりになってた理事長も理事長。(中略)抱えてた大きい仕事を終わらせるまでは勤めきりましたが」
事務局長になったものの女性秘書は「トラブル起こしまくって…」
理事長と女性秘書に嫌気がさして辞めた女性だが、その後の転職活動も大変だった。というのも、理事長が「業界内では抜群の権力を持つ」人物だったからだ。
「業界内では抜群の権力を持つ理事長と『喧嘩して辞めた』という噂が流れたそうで、業界内に筋を通して転職しましたが、しばらくは敬遠されていました。昭和の話ではありません。数年前の話です」
とはいえ財団の方も大変だったようだ。
「結局、抜群の権力を持つ理事長にかわいがられてただけで周りにちやほやされてただけの彼女は、トラブル起こしまくって理事長ともうまくいかなくなり、去っていったそうです」
女性は「ちなみに、私が彼女に疎まれるようになったのは、彼女をちやほやしなかったから」とした上で、こう明かしている。
「自分をちやほやしてくれるか、イエスマンばっかり手元に集めて育てず放置して去ったので、今でもそこの職場は『彼女が集めた負の遺産』にまみれてます」