女性は40代後半で男性営業社員のアシスタントとして入社し、半年後にはその社員の後任として正社員になった。しかし
「社長は30代と若いのですが、考え方が男尊女卑でまさに昔の日本企業といった感じの考え方です」
と女性は不満を漏らす。というのも、
「少人数の会社で社長はやり手ですが、社員の男性たちは仕事があまりできず勤務中もスマホやネットで遊んでばかり。でも、男というだけで給料は初任給から高く手当もついています」
という理不尽な状況だからだ。一方女性社員は「ほぼ最低時給からのスタート」で、男性社員以上の仕事をこなしていても、給料は掛け合わなければ上げてもらえなかったという。
女性は「正直、女性がいなければうちの会社は仕事が回っていかず、あちこちの取引先からも 女性たちが優秀だから、彼女たちのおかげで、と評価はいただいています」と自負を語る。しかし、社長は女性社員の前でとんでもない発言をするという。
「 『女子は優秀な子を安く使えるからいい』 と私たちの前で平気で語ります。中途入社の20代の独身男性はミスばかりで赤字だらけでも簡単に昇給させており、理由は 『男は将来家族を養わなければいけないし、 昇給してあげなきゃ将来設計もたてられないでしょ』とのこと」
男性であれ女性であれ、それぞれに家庭があり、生活がある。男女で給料や昇給のチャンスに差があるのは不平等だ。
「業務量、仕事内容、会社への貢献度、どれも女性たちの方がはるかに頑張っているのに、女性というだけで仕事もできないやらない男性たちより給料が低いのはなんだか納得いかないです」
「家庭もあって子供もいても仕事が片付かなければ他の女性パートさんも22時過ぎまでも働き、パートなのに休日出勤もし、なのに、パートだから女性だからと給料は安くて。私は年齢的に考えれば正社員にしていただけたことはありがたいと感じていますが……」
と女性はやり場のない怒りを吐露している。