「近隣に数社あるメーカーの、主に下請けの仕事をしている会社に勤務しています」という男性。現在は入社15年ほどで、入社当時に
「うちの会社は基本昇給しないから、稼ぎたかったら早く仕事覚えて残業・休出できるようになって稼いでね」
と言われたそうだ。「この会社しか知らない私は、今の時代これが普通だと教え込まれました」と振り返った。
何度か昇給の話も出たというが、「リーマンショック、震災、コロナ等を理由に昇給したことはありません」と不運を嘆く。そのうえ、働き方改革で残業代を稼げなくなったことが大きな痛手になっている。
「働き方改革前は月平均60時間くらい残業してたので、多いときは年収400万くらい行ってました。当時は残業するのが当たり前だったので対して苦でもなかったし、生活も安定してました。働き方改革後は、基本残業ゼロなので年収250万までダウンしてしまいました」
そのため、「今や20年以上のベテランも、新卒の若者もほぼ同じ年収で働いている」と厳しい現状を明かした。
「今思えばちゃんと昇給する会社に転職できていればと後悔しています。残業が普通にできていた頃は手取りが良かったので考え方が麻痺し、転職しようとも考えていませんでした。よく考えたら昇給して定時で帰っても生活できる給料を貰えたほうがいいですよね」
と後悔を語った男性だが、「まぁ地方なんで同業の近隣企業は似たような会社しかないようですが……」と諦めの気持ちも吐露していた。