ブラックバイトの背景に「親世代の収入減」 月の仕送りが5万円に満たない学生が2割に | キャリコネニュース
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ブラックバイトの背景に「親世代の収入減」 月の仕送りが5万円に満たない学生が2割に

7月13日の「クローズアップ現代」(NHK総合)は「なぜ広がる”ブラックバイト”被害」と題して、学生生活と平行して過酷なアルバイトをしている若者たちの状況を赤裸々に紹介していたんだけど、その内容が個人的にはかなりショッキングだった。

番組にVTR出演したある学生は、大学に通うかたわら塾講師のアルバイトをしている。夕方から深夜まで生徒に勉強を教え、時には補習や生徒の進路相談などの残業で、翌朝まで帰れないこともある。

当然そんな生活では、学生としての本分がおろそかになってしまう。そこでアルバイトを辞めたい旨を塾長に訴えると、「代わりの講師を見つけてこい」と言われてしまったのだとか。(文:松本ミゾレ)

「辞めればいい」で済まない経済的事情

バイトしないと大学に通えない

バイトしないと大学に通えない

さらには賃金未払い問題まで存在し、彼が大いに追い詰められていることが明かされた。本格的な社会人としてデビューする前の学生を捕まえて、辞めたいと訴えるのに突っぱね、賃金まで未払いとはとんでもない話だ。

続いて飲食店でアルバイトをする男子学生が登場。彼は生活費や教材代を全てアルバイトでまかなっている。奨学金も借りて勉学に励んでいるが、バイト先の飲食店が当初の時給900円を、最近になって800円に下げてしまった。

さらにこの職場、なんと22時以降の割増賃金が発生しない。明確な労働基準法違反だ。やりたい放題じゃないか。番組ではこの飲食店に対してコメントを求めたが、「何も答えることはない」としか回答されなかった。

そんなバイト先、辞めればいいじゃないかと思うのだが、辞められない事情もあるようだ。「学生の経済状況が悪化している」――。そう話すのは「ブラックバイト」の名付け親でもある、中京大学教授の大内裕和氏だ。

背景には90年代後半以降、親世代の収入が下がり続けていることも関係している。大内氏によると、学生に対する毎月の仕送り額が5万円に満たない学生は、1995年には1桁台だったものが、今では2割を占めるようになっているということだ。

正社員の「役割」「ノルマ」がアルバイトに

つまり、かつては仕送りだけでも生活できた学生たちも多く、アルバイトは基本的に趣味の投資するお小遣い稼ぎという側面も強かった。ところが今では、アルバイトをしなければ学生生活が送れないという若者が増えているということになる。

仕事の内容にも問題が多いようだ。元々は正社員が担うべき仕事が、いつの間にかアルバイトにも課せられるようになった。低賃金なのにバイトリーダーなどの役職やノルマを担わされ、労働の基幹としての「やりがい」を押し付けられる。

6月4日には学生有志によって、アルバイトの塾講師を中心とする労働組合「個別指導塾ユニオン」が結成された。番組の終盤では、実際に相談者の学生と一緒に、経営者に対して不当な扱いに対してのアクションを起こす様子や、環境改善までの取り組みについて紹介されていた。

こうした労組が発足すること自体がセンセーショナルだが、こういう団体が声を挙げざるを得なくなるほど、全国の学生アルバイトが苦境を強いられていたのだろう。若い世代が、社会で不当な扱いを受けている様子を見るのは辛い。

あわせてよみたい:法的には13連勤まで問題なし! 高速バス運転手のブラック労働

 

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