働きだした様子から、その扱いは本当に酷いことがうかがえた。
「クレーム対応が多く、兵庫と岡山の県境から大阪まで往復して取りに行き、帰社して仕事しようとすると『残業代が付くから帰ってくるな』との指示。翌週『お前、仕事なんでできてない』と理不尽対応」
「叱っている上司に対し目を見て聞いていると『なんやその目は、なめてんのか?』と意味不明にキレてくる。電話で『はい、はい』と2回の返事で答えると1時間説教。話しかけると声を荒げて『なんやねん!』と叫んでくるので、何も相談できない」
上司から威圧的に説教を受けるのが習慣化された結果、男性はその上司の顔を見るだけでも気分が悪く、毎日嘔吐し、体重は46キロまで落ちたという。
「このモラハラ・パワハラ係長が原因で何人もの営業が辞めていったのが理解出来ましたが、会社は見て見ぬふりをしていました」
と、会社の対応の不備も指摘している。
「自分の新卒ブランドと長い人生を返してほしい」
男性はその後、うつ病に罹患して休職した時期もあったものの、仕事を6年間続けた。その間、昇進できるチャンスもあったようだが
「うつを原因に会社は認めてくれませんでした。結局『お前が悪い』と決めつけられ、ほんと自分がバカだなと思いました。そこからは呆れて退職を決意しましたが、なんとか本社への異動が叶いました。本社はさすがにホワイトだろうと希望を持っていましたが、そこもかなりブラックでした」
結局、会社全体がブラックな体質だったことがわかった男性。すでに退職して別の仕事をしているが、現在の心境をこう綴っていた。
「すぐ辞めればと言われましたが、年功序列の社会で退職金などを考慮すると、辞めるにやめられなかったです。あと。3年我慢しなければ転職出来ないという風習もありました」
「今思うと、自分の新卒ブランドと長い人生を返してほしいと思います。当時を振り返ると本当にブラック企業だったと思います。誰か一人でも救われるよう願っております」
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