そこはデパ地下の惣菜店でありながら、女性曰く「デパートのイメージとはかけ離れた労働環境」だった。
「体調不良で1人欠ければその日は店を満足に回せません。しかし自分以外の従業員も同日に入っているか、長時間の連勤になってしまうため、おいそれと代わりを頼めません」
と、かなり厳しい環境で働いていた女性。給与は時給で約1000円で、割りに合わなかっただろう。
それでも3年ほど続けてきたが、「新婚だった他のパートさんが新婚旅行で2週間ほどお休み」することになり、さらに激務になってまった。
2週間休むパートのシフトの穴を店長から「私が埋めるようにシフト調整」された女性。もともと体が丈夫ではなく、1か月以上前から「その方の代わりはできません」と店長に伝えていたが、無駄だったようだ。「発表されたシフトは空いた穴に私を放り込んだだけのようなもの」だった。
しかし、店長は気が荒く気に入らないことがあるとすぐに「弁済しろ」や「使えないな」と罵声を浴びせるような性格で、女性は従わざるを得なかったようだ。その結果「長時間勤務で2週間働くこと」になり、かなり疲弊してしまう。
「もうふらふらです。口唇ヘルペス、膀胱炎が発症し、トイレも頻繁になってしまいました。 その時の店長の言葉が『つかえねーやつ』でした」
この状況を「かかりつけの医師に相談し、すぐに退職」した女性。また、その際店長に有給消化を申請したが、
「今までこんなこと言ってくるパートはいなかった。こんな要求をしてくるなんておかしいんじゃない?」
と罵られたという。有給休暇は従業員の立派な権利で、店長の言い分の方がよっぽどおかしいことは明らかだ。それ以前も「タイムカードは15分刻み。退勤の際はそれを見越して10分以内に終えられる雑用」を命じられていたという。退職した現在は、苦しみから解放された様子で、
「辞めてよかったです。本当に良かったです」
「あんなところに勤め続けていたら、取り返しがつかないほどに体が蝕まれていたと思います」
と、締めくくった。
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