職場でトウモロコシをヤミ栽培!? 同僚に誘われ「園芸部」で活動していた女性、収穫直前にすべて引っこ抜かれて… | キャリコネニュース - Page 2
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職場でトウモロコシをヤミ栽培!?  同僚に誘われ「園芸部」で活動していた女性、収穫直前にすべて引っこ抜かれて…

当時、本社部門から工場の管理部門に異動したばかりで孤立していた女性。そんななか、更衣室で声をかけてくれた女性社員が同期入社だと知る。2人は27歳と同い年で、そこから友達づきあいが始まった。出会った頃の彼女の印象をこう振り返る。

「私は事務系ですが、彼女は技術系の専門職です。当時は女性の技術者が少なかったので、能力が高い人だと思っていました。また、男性社員と臆することなく対等に話していて、見習うことがたくさんありました。男性がいてもいなくても態度が変わらず、裏表がないので、当時はすごいなぁ~と尊敬していました」

あるとき、彼女から「園芸部に入らない?」と誘われた。交友関係を広げたかったという女性は二つ返事で参加を告げるも、ほかのメンバーは彼女の後輩だけで、がっかりしたそう。しかし、園芸部での活動自体は楽しいものだった。

女性たちが働いていた工場は広々とした敷地にあった。敷地には10棟ほどの建物が点在していたほか、テニスコートやバスケのコートがあり、昼休みや土日には運動ができた。園芸部の畑も敷地内にあった。

「日当たりのいい場所に、長さは10~15メートル、2列にわたりトウモロコシが植えられていました。初めて見たときは嬉しかったです。始業前の30分を水やりに充てて、私は月、水、金に世話をしていました。トウモロコシを育てるのは楽しかったですし、一緒に水やりをするときに社内の情報などを教えてもらい、色々と助かりました」

という話ぶりから、園芸部の活動を心の底から楽しんでいた様子がうかがえる。トウモロコシは日差しをたっぷり浴びてすくすくと育ち、30〜50本も実った。ついに3人は、仕事が休みである日曜日に収穫することを決めた。そして迎えた当日、畑に集合すると……

「なんとトウモロコシはすべて抜かれていました。守衛さんに確認したら『昨日、総務部長が抜いていた』と……」

「勝手にトウモロコシを育てるなんてけしからん!」

手塩にかけて育てたトウモロコシを根こそぎ引き抜かれた女性は、怒り心頭だった。「こんなこと許せない。人が育てたものを勝手に取るなんて……」と絶句した女性は翌日、総務部長に抗議した。後輩は怖気付いたため、友人と2人で向かった。ところが、総務部長から想定外の言葉が返ってきた。

「トウモロコシはすべて抜いた。会社の敷地で勝手にトウモロコシを育てるなんてけしからん!」

と激怒されたのだ。トウモロコシ栽培は園芸部の活動の一環だったはずだ。女性は黙っていられず、「園芸部の活動として育てていました」と返した。すると総務部長は、「会社に園芸部なんてない!」と言い放った。このとき女性は、狐につままれたような気分だっただろう。一体、どういうことなのか。

「なんと友人は許可を得ずに勝手に園芸部を名乗ってトウモロコシを育てていたようです。『公式な園芸部じゃなかったの?』と問い詰めると、彼女は『そうだよ。アハハハハ』と笑っていました。そして悪びれず『来年は総務部長にバレない場所を探そう。何を育てよう』などと話していました」

女性はこのあと転勤したため、「自称・園芸部」の畑がその後どうなったか知らないと言った。ちなみに後輩は立ち上げ時からのメンバーだったため、会社の公認ではないと知っていたそう。真実を知らなかったのは女性だけだったのだ。釈然とせず、友人に「誘ってくれたときに園芸部って言ったよね」と聞いたが、彼女は「そうだよ。園芸部だよ」と言い、話にならなかった。

「彼女に対しては、怒りよりも呆れる気持ちが強かったです。会社の敷地を個人的に利用してはいけないことを説明しても、『いいじゃない』や『育ててみたいから育てただけ』と言うのです。悪意がないことは分かっていますが、いくら説明しても分かってくれないことがあるので、不思議な人でした」

総務部長にも怒り「収穫の時期になると横取りするなんて、あくどいです」

そんな困った友人だったが、今でも思い返すたびに「あのトウモロコシは誰が食べたのだろう?」と考えるそうだ。これは確かに気になるところだが……

「当時、総務部長にトウモロコシはどうなったのか聞いても、ひたすら怒られ、教えてもらえませんでした。トウモロコシの存在を知った時点で注意をすべきなのに、私たちに育てさせて収穫の時期になると横取りするなんて、あくどいです」

結局のところ、誰が食べたのか定かでないようだ。しかし、よりにもよって収穫の日に取られたら、総務部長に食べられたと思うのも無理もない。めちゃくちゃな友人がすべての根源ではあるが、一生懸命世話をしていた女性としては無念でならなかっただろう。

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