女性はそのコンビニで週に4、5日働いていた。時間帯は22時から6時まで、時給は1120円だった。深夜帯は昼間より時給が高いが、大変なことも多かったようだ。なぜなら、トイレを利用する客が「数え切れない」ほど多く、マナーも悪かったからだ。
「男女ともに無言でトイレを使用して、何も買わず帰る人を一回の勤務で15〜20人くらい見かけました。申し訳ないとかないんです。勤務中に同じ人が数回トイレに行くこともありました。自分の家のように当たり前の顔をしてトイレを使用する様子は、とても不快でした」
コンビニは住宅街の中にあった。店舗の外にゴミ箱が設置してあり、近所の人が深夜にペットボトルや缶などの家庭ゴミを捨てに来て、ついでにトイレを利用していくことが多かったという。
トイレの使い方も悪かった。特に男性客が汚し、床や便器はいつも濡れている状態だった。こんなこともあった。
「深夜帯でしたのでタクシーを降りてトイレへ直行するお客様がいました。使用後は、吐瀉物や匂いが残っていて、とても不快でした」
同じトイレを使うのを躊躇するほどの汚さだった。そのため水分を取らず、トイレを我慢していた女性。しかし、店員として汚れているトイレを放置するわけにいかなかった。
「22時の始業前にトイレ清掃をしていました。そのあとも汚されるたびに清掃していました。終業の6時前にもう一度点検して、汚れている場合は清掃しました。出勤前にトイレのことを考え、とても憂鬱になることもありました」
「車中泊の人も多く、洗面所で身体を拭いたり歯磨きしたり」
これらのほかにも、女性は驚きの光景を目にしていた。
「トイレを使用した後、手を洗わないで店内の商品を触る人が多いです。ゾッとします。男性も女性もです」
その商品を自分が知らずに購入していると思うと、ゾッとしてくる読者も多いだろう。ほかにも、マナー違反があった。
「車中泊の人も多く、洗面所で身体を拭いたり歯磨きしたり、やりたい放題でした。特に夏はとてもニオイましたので、都度消毒をしてました」
「トイレで飲酒して、空き缶をそのまま放置して帰る人もいました。男女2人でトイレに入って出てこない若者もおりました。コンビニのトイレでやりたい放題です」
用を足す以外の目的でトイレを使われたら、店員はたまらないだろう。ついに我慢の限界が来た女性は5年勤めたコンビニを辞め、転職した。
「コロナ禍はなかなか転職が難しかったですが、やっと転職できて良かったです。現在は、テーマパークのレストランの厨房で働いています。1時間ごとに手洗い・消毒、制服は毎日交換、衛生面に対してとても厳しい職場ですが、清潔なのでとても安心して働くことができます」
現在の職場には「清潔に管理された男女別のトイレ」もあるそう。ようやくトイレを我慢するストレスからも解放されたようだ。
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