クリニック全体の診察時間は「朝8時から」であったが、検査技師の出勤時間は「8時15分」と伝えられていた。そのため女性は「朝一番に検査は出ないのですか?」と尋ねたところ、院長は、
「社会人は早めに出勤するのが常識ですよね」
と返事をした。実際にほかの技師も「7時50分」には出勤しているようだった。定時の5~10分前ならともかく、20分以上前だ。おそらくサービス早出なのだろう。
ほかには、「クリニックでは人間ドックを行なっており、そこで出された洗濯物を交代で残業してまで洗濯する」という業務もあった。これが頻繁にあるようならウンザリしてしまいそうだ。
極めつけは、「院長の親類が市議会議員をしており、選挙の時は選挙運動に当然参加しなければいけない」というもの。「とてもやっていけないと思い辞めました」と、わずか一週間で退職することに決めた。
「白衣代は賠償金なので」最後まで振り回された女性
退職後、給料を受け取りにクリニックを訪れた。しかし給料は「最低賃金の時給」で計算されており、そこから「白衣と名札代」と称した金額が引かれることになっていた。しかし、どういうわけか「足りないので、払って下さい」と言われ、追加で700円ほど払わされたという。
その後、白衣を家に持って帰ると、クリニックから電話がかかってきた。
「白衣代は賠償金なので、白衣は持って帰らないで返して下さい」
どういう取り決めがあったのかは不明だが、白衣代を払わせておいて返却を命じるのは筋が通らない。つくづく滅茶苦茶な職場だったようだ。
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