「事務所あってのタレント。事務所に感謝の念をいだくのは当然」 古舘氏の発言にネット仰天「まさに社畜のススメ」
グループ存続の一報を受けて、古館氏は「良かった」と安堵の声を漏らし、「ファンあってのSMAPですしね」と満足そうに語った後、彼らを社会的なインフラになぞらえる記事を読んだことを明かし、「なくてはならない存在」であると称賛した。
さらに「こういうのを考えるとファンあってのスマップですから。みなさんもこれまで以上に自覚をされて、大いに活躍してもらいたいですし」とした後で、こう感想を述べた。
「タレントっていうのは、事務所あってのタレントですから。事務所に対して再度、感謝の念を抱くのも当然ですし、また同時に、あまり触れられていないようですが、今までずっと育ててくださった女性マネージャーが外に出ると言われていますが、その方に対しても心の中で全員が感謝の気持ちを持って、これから頑張ってってもらいたいなという風にも感じます」
事務所との様々な摩擦が取り沙汰されていた中での「事務所あってのタレント」とはどういう真意で発せられたのだろうか。この発言に、番組を見ていた視聴者からはツイッターで批判が相次いだ。
「いやいやおいおい…社員あっての会社…タレントあっての事務所でしょうが」
「これを実社会に置き換えると会社があっての社員だからつべこべ言わず働けってまさに社畜のススメ(笑)」
個人としての顔も権利も喪失したSMAP
普段は「反権力」を旗印に掲げる古舘氏も、テレビの世界ではジャニーズ事務所という巨大権力には逆らわないのかと「偽善」とまで言う人もいた。
確かに古舘氏が、事務所におもねるような発言をしたのは意外だった。前段の「これまで以上に自覚をされて」という言葉も、うがった見方をすれば「逆らうなんて考えるな、立場を自覚しろ」と言っているように聞こえてしまう。
今回の謝罪では、草なぎ剛さんの「木村君がジャニーさんに謝罪する機会をくれた」との発言や、すべて自分たちの言葉で語っているとは思えないメンバーの様子、目の空ろさから、ジャニーズ事務所という強大な力を見せつけられたようにも思う。
それを追い討ちするような古舘氏の「ファンあっての」「事務所あっての」という言い回しは、個人が個人であることを許さない日本社会の息苦しさを象徴しているように思えた。事務所あってのSMAPの5人(特にキムタク以外の4人)は、個人としての顔も権利も喪失してしまったように見えた。(ライター:okei)
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