会社側の説明によれば、「トランプ関税による輸出への悪影響、原材料費・光熱費・輸送費・人件費の高騰による収益悪化」が理由だという。会社の業績が悪化すれば、従業員に影響が及ぶのは仕方ない面もあるかもしれない。しかし、男性の仕事は施設の設備メンテナンスだ。この説明には納得いかなかったことだろう。
もちろん、この減額で男性の生活は大きな打撃を受けることになる。前述の通り、「月額2万円」のほかに、賞与も減ると男性は続ける。
「ボーナスが年間夏冬2回で基本給の1カ月分。基本給が25万円から24万円にダウンしたことで、(ボーナスも)25万円から24万円になる」
つまり、基本給の1カ月分だという賞与も、1万円の減額は必至。給与、交通費、賞与のすべてを合わせると、年間で26万円ほどの収入ダウンになる計算だ。
一方的に賃下げを通告された男性は、こう心境を書いている。
「仕事でミスや手抜きをした訳でもないのに年収がダウンするのは仕事に対するモチベーションが下がり、退職の意向を申し出ました」
会社に苦しい事情があったとしても、従業員が一方的に給与カットされては、信頼関係は築けない。モチベーションが低下し、退職を決意するのも当然の結果と言えるだろう。
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