
画像はイメージ
ITの導入を毛嫌いし昔ながらの方法に固執したままだと、業務が滞るだけでなくできる人の意欲を削いでしまいかねない。投稿を寄せた60代女性(千葉県)は、かつてパートで庶務をしていた職場を2か月で退職したことがある。その理由はまさに前時代的なIT 環境にあった。
当初渡されたマニュアルについて、女性はこう振り返る。
「この通りにすれば良いと渡された冊子のマニュアルは数年前のもので古いらしく、後から『これ違う、こうして』と言われ手書き修正。その上、『やっぱりこうして』と戻った」
アナログでの修正に翻弄された女性は「元ファイルを直そうとした」が、上司から「何も変えてはいけない!」と注意されてしまった。(文:湊真智人)
派遣と正社員は仲違いも、IT効率化には「反対一致」
そこで女性はマニュアルを「自分用にアップデート」して効率化を図ったものの、またもや上司に「激怒」されたという。
またマニュアルだけでなく、職場環境も絶望的だった。
「パソコンが古くメンテナンスもされてないので、重過ぎて仕事が進まず。当たり前のようにパスワードを張り付けていました」
セキュリティ意識の欠如は会社にとって致命的な問題だ。しかし社員の改善意欲は低かったようで、女性はある若手社員についてこう書いている。
「パソコン苦手なのにプライドなのか人に聞かないタイプ。入力ミスが多く、あちこちデータが消えたり、関数の参照先がズレていた」
数値が信用できないため、「Excelの合計は電卓で確認」していたという。これでは業務効率化の努力も虚しく散るだけだ。
加えて職場の人間関係にも問題を抱えていた。元担当の派遣社員と正社員の仲が悪く、「二人の言うことが逆」と、女性は板挟みに遭っていた。だが奇しくも二人には共通点があった。
「二人ともITアレルギーなので、こちらのIT効率化の提案には諸手を挙げて反対一致でした」
いくら効率化を望んでも、変化を拒む人々が足かせとなっていた。その後女性は、この正社員について「元からポンコツ」という内部事情を耳にしたのをきっかけに、「表向きは介護を理由に2か月で辞めました」と書いている。一人で改革の風を吹かすには、敵が大きすぎたのかもしれない。
※キャリコネニュースでは「IT環境が時代遅れな職場」をテーマに投稿を募集中です。回答はこちらから https://questant.jp/q/5VBW2NZT
入社したら「明日から自動車学校へ通うように」と言われて即行で辞めた女性
【あなたの投稿募集中!】職場で「それ、おかしくない?」と思った瞬間は?/上司に反抗したエピソード/恋人に冷めた瞬間…ほか


