「マニュアル対応しかできない店員」は批判されるべき? 時給800円のバイトに高望みしすぎなのか
梅沢富美男が、また吠えていた。4月20日の「バイキング」(フジテレビ系)にゲスト出演した彼は、舞台稽古の差し入れにとファストフード店を訪れてハンバーガー40個を注文したときの話を披露していた。
マネージャーと2人だけで来ているのに、店員が「食べて行きますか? お持ち帰りですか?」と聞いたとして、梅沢は「食えるわけねーだろ!」と憤慨。「今すぐ金を払うから、食えるもんなら食ってみろ!」とキレたという。(文:みゆくらけん)
「本当はキレるわけない」と言い訳していたが
読者はお気づきかもしれないが、このエピソードをテレビで話したのは今回が初めてではない。以前からこのネタには「梅沢富美男、わかってなさすぎ!」「ただの老害」などという非難の声がネットなどで多数あがっていたが、今回もやっぱり炎上した。
視聴者から「聞かなければ聞かないで怒るクセに」「いちいち反抗して突っかかりすぎ」といった声が相次ぐ中、梅沢は番組放送後にツイッターを更新し、
「ハンバーガーの話、テレビ局は定期的にやりたがるんだよなぁ。本当はキレるわけないのにちょっと盛るとネットニュースになったりして。この話ってそれだけみんなが関心もつ話題だからなんだろうけど」
と投稿。実は小心者の心の内を明かしていた(カワイイ)。しかし、梅沢が本当にキレていなかったとしても、同じような場面で中高年男性に怒鳴られた経験のある若者はいるのではないだろうか。
実際、番組ではハンバーガーの件以外にも苦言を呈した梅沢。コンビニでタバコを購入する際の「年齢確認ボタンを押してください」にも「俺が19歳に見えるわけないだろ!」と激怒したという。
また、某チェーン店に行った際には、逆にマニュアル通りにレンジ調理をしておらず、冷たいまま提供され、「そこは(食べ物は)マニュアル通りにしろよ!」とブチギレていた。
坂上忍も「それしかできないガキが多い」と同調
「マニュアルっていうのは、相手のお客様を不愉快にさせないためのものなんだよ。使い方によっちゃあ、不愉快になっちゃうんだよ!もうちょっと考えてモノ言いなさいってこと」
そう怒る梅沢に、ゲストのくわばたりえは「正直ね、梅沢さんが大人げないとしか言いようがない」と呆れ顔。しかし坂上忍は梅沢に同意見で、ファミレスなどで「御注文を繰り返します」と言われたら全て断っているのだとか。理由は「時間の無駄」。
「マニュアルって、接客のあくまでも入り口だから。そこからどう膨らましていくかっていうのが、自力で育つ作業。マニュアル与えちゃって、それしかできないガキが多いんだから!」
これには松嶋尚美も「ホンマ、ロボットに負けるよ接客!」と危惧していた――。そう、ロボット。梅沢がここまでマニュアル嫌いなのは、まるで機械のように対応する相手の人間の「心のなさ」が淋しいということではないだろうか。
どんな人にも同じくマニュアル対応するよう言われている接客業の人の事情もわかるが、果たしてソコに「心」はあるのか、といったところだ。
「消費者様がどんだけ贅沢な高望み」という嘆きも
たとえばハンバーガー40個購入した際には、マニュアルから若干ズレてでも「お持ち帰りでよろしいですよね?」が正解だし、そう尋ねられることで客に対する想像力を使っていることがわかる。
また、「お弁当は温めない派」の人がいつも通っているコンビニで、毎度毎度「温めますか?」と聞かれて断るよりは、何回目からはスルーしてサッと袋に入れてもらえた方が心地いい。つまり「ちゃんとあなたを見ていますよ」「状況理解しますよ」の気持ちの有無の問題だ。
ただ、働く人の側からすれば「きちんとマニュアル対応する店員」が批判される筋合いはないという反論もあるだろう。「たかが時給800円のバイトに、消費者様がどんだけ贅沢な高望みしてるんだ!?」という嘆きも聞こえてきそうだ。
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