国会会期中の「省庁職員」が激務すぎる! 「1週間職場に泊まりこみ」「予算がなければサービス残業」
「基本的には夜11時から深夜2時の間に帰宅していた。残業代は予算を持たない課室にはあまりつかない構造になっており、サービス残業がほとんどという状態である」
20代後半の女性職員によると、深夜には関係省庁との協議も行われているようだ。
「総理や各大臣の国会答弁を作成し、上司数名に上げ、関係各省と協議し…というプロセスを1問1問につき行うため、連日午前2時、3時頃タクシーで帰宅する日々が続く。国会会期以外は、溜まりに溜まった通常業務を行うため、これまた早く帰れない」
2007年ごろの実態として「1週間職場に泊まることもたびたびありました」と振り返る職員も。この男性の場合、「朝の3時~5時頃まで働くということもザラにありました(当然次の日も普通に『午前8時半に』仕事は始まります)」ということだ。
辛かったのは「役人は楽でいいな」という苦情
国土交通省の職員からの書き込みも少なくない。ある30代前半の男性職員は「事故対応などでの土日出勤を求められることが多々あり、その分の代休取得もままならない」とし、「ひどい時は、20日間連続勤務となったときもある」と明かしている。
別の同省30代男性職員は、国家公務員は「基本的に激務で薄給」であり、「世間で叩かれているけれど、仕事の割に報酬が見合っていない」と愚痴を漏らしている。文部科学省の20代職員も、世間の無理解を嘆いている。
「公務員は楽をしていると思われがちだが、実際には定時退勤などありえないし、いくら残業しても1時間しかつかない。いろいろな苦情が寄せられる中で一番辛かったのは『役人は楽でいいな』というもの」
このようなハードワークの中でも「日本を動かす仕事に携わる訳なので、やりがいは十分に感じられる」(総務省職員)、「大変社会的な意味のある職務を担っていると自負」(金融庁職員)など、働きがいを持って仕事に向かう職員がいる。その一方で、
「サービス残業が多い。仕事が深夜まで続いてしまうことが多い。国会議員の質問取りや、国会議員からの注文などの余計な仕事が多い」
ことなどを理由に、やりがいを見失いそうになっている職員もいた。
職員を疲弊させるな。議員はルールを守るべし
キャリコネニュースが省庁職員にヒアリングしたところ、原則として「質問2日前の午後6時まで」に提出するルールがあり、残業量はやや減る傾向にあるが、直前になって大量の質問を出す野党議員がなくならないという。
防衛省のある職員は、質問通告の待機をしていても、結局は自分の担当業務に関係する質問がなければ「無駄に時間を過ごすことになる」と書き込んでいる。国会議員がルールを守り、各省庁の職員を無駄に疲弊させないようにしてもらいたいものだ。
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