「ニートと家事手伝いの違いは?」と問う無職女性 メンタル病んで仕事辞めた人を「ニート」と呼ぶのは無神経
ちなみに国が定義するニートとは、「15~34歳の非労働力人口の中から家事も通学もしていない、無業者で求職活動を行なっていない者」(厚労省「生活困窮者孤立者の現状」より)とある。
つまり、「働ける年齢なのに仕事をしておらず、する気もない人」という感じだろうか。様々な事情はあるだろうが、無論良いイメージはない。スレッドには、こんな自己解釈による定義が挙がった。
「ニート→ネガティブな言い方。家事手伝い→ポジティブな言い方」
「男性無職→ニート。女性無職→家事手伝い」
「家事手伝い→周りが働かないことを容認している。ニート→周りに働かないことを容認されていない」
どうやら「家事手伝い」は、一応「家事や介護をする」という名目があり、ニートは「何もしない」「親に迷惑をかけている怠け者」というイメージがあるようだ。男性が無職だと即ニート、という見方も厳しい。
「現代では、家事手伝いなんて肩書きは存在しません」
ニートに比べて少しイメージがいい「家事手伝い」だが、スレ主の質問に対して女性たちの返答は「違いはありません」「客観的に見たら同じ」という見方が多い。「家事するかしないか」という意見もあったが、本当にしているかどうかは他人からは分からない。
しかも「家事手伝い」は、かつて結婚前の女性が花嫁修業中に使う便利な言葉だった。だがいまは妊娠中でも産休ギリギリまで働く時代だ。ゆえに、
「現代では、家事手伝いなんて肩書きは存在しません」
「専業主婦ですら無職だのニートだの言われてるんだから、家事手伝いはニートでしょ」
とバッサリ切る人もいる。つまり、スレ主の「家事手伝い」の友達も、ニートと変わりないという指摘だ。「(他人に言える)理由もなく働かない」に、世間は厳しい。
中には、働かなくても親の財力によって養われ、税金対策に給料までもらっている人が「家事(家業)手伝い」を自称しているとの指摘もあった。スレ主の相談から外れて「この世に存在する働かなくても生きていける人たち」の話題になっていく場面もあり、そこに専業主婦まで含める人も多い。やはり専業主婦は「勤め人よりはラク」というイメージが強いのだろう。本当に、金銭を稼いでいないと他人から見下される世の中を感じる。
ニートは無職の代名詞?働かない・働けない理由は人それぞれなのに
また、「無職のときは自分のことをニートと言ってた」という声も散見された。自分から言うならいいのだろうが、それだけに他人に言われればモヤっとする気持ちは分かる。
スレ主は、心が病んで会社を辞めたというのにニートと言われたことに、かなり腹を立てている。レスも「その友達うざい。退職理由知っててそれ言ってきてるなら関わりたくなくなる」というコメントが大幅に支持されていた。
ニートという言葉は無職の代名詞のように使われてしまう面があるが、働かない・働けない理由は人それぞれである。筆者としてはその友人に「軽率な発言は慎みなさい」と言いたい。
※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。