「民事訴訟管理センター」からの架空請求ハガキに注意 3月下旬から1200件の被害報告
その番号にかけると新たに別の電話番号を教えられ、そこで弁護士と名乗る男に接触。数十万円のプリペイドカードを買ってくるよう指示されるという。要求額は30万円から50万円と高額だ。
国民生活センターによると、3月27日に最初の相談が寄せられた後、同様の相談が相次ぎ、同月は409件、4月は552件にもなったという。同センター相談情報部の担当者はキャリコネニュースの取材に対し「50代から60代を中心に、幅広い年齢の方が被害に遭われています」と明かした。
「これまで寄せられている相談のうち、9割が女性からのものです。ただ、女性が狙われているというわけではなく、日中家にいることの多い女性のほうが、ハガキを受け取ったことを相談しやすい、という背景もあるかと思います」
被害地域に偏りはなく、5月2日16時現在で沖縄を除く全国の都道府県から報告されている。総件数は約1200件にもなるという。
架空請求の相談件数は2004年に年間70万件とピークを迎えて以来減少傾向だが、当初はハガキだった手口がメールに代わり、最近再びハガキに戻りつつあるそうだ。
「業者は、忘れた頃に手を変え品を変え騙そうとしてきます。特定の時期に増えるということもありませんから、1年を通して油断は禁物です」
本当に民事訴訟を起こされた場合、ハガキは絶対に届かない
裁判に関わる費用をプリペイドカードで支払うことも、常識としてはありえない。また、本当に民事訴訟を起こされた場合には、ハガキのように簡素なものではなく、誰が誰を訴えているのか明確に記載された「訴状」が、特別送達郵便で届くことになっている。
国民生活センターの担当者は、
「このようなハガキやメールが届いた場合、慌てると思いますが、記載の連絡先には絶対に連絡しないでください。必ず、国民生活センターなどの公的な窓口に相談してください」
と注意を促している。
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