高級ヘアケアのジョンマスターオーガニック、成分表示の誤りで自主回収 あまりの違いにネットでは困惑広がる
ジョンマスターオーガニックグループは、自社の販売するシャンプーやコンディショナー、化粧水等の製品で成分表示に誤りがあったとして、9月21日から対象商品の自主回収を進めている。しかし、誤りとされた成分表示と正しい成分表示とを見比べた人たちからは、その内容の余りの差異に動揺の声が上がっている。
「何を信じていいのか分からない」と動揺の声
対象製品は2016年9月8日から今年9月21日までに生産されたシャンプー、コンディショナーなど全36種で、同社の販売製品の大半が該当する。
同社の製品は236ミリリットルで2700円(税込)など、市販のシャンプーやコンディショナーより価格帯が高いことで知られ、美容に関心の高い女性を中心に人気を集めていた。製品サイトには「可能な限り、オーガニック植物や天然由来のものでヘアケアやスキンケアを行いたいと考えます」とのスタンスが明記されている。
医薬品医療機器総合機構のページには、誤りのある成分表示(旧成分表示)と正しい成分表示(新成分表示)の対比が記載されている。例えば「イブニングプリムローズシャンプー」には本来、洗浄成分「オレフィン(C14-16)スルホン酸Na」や色素「カラメル」が入っていたが、旧成分表示で明記されていなかった。
また、製品を構成する要素として「アロエベラ液汁」が最も多いとされていたが、実際には「水」が最も多く、アロエベラ液汁は全成分の中で9番目の含有量だった。
9月21日には自社サイトに回収のお知らせとお詫びを掲載したが、ネットでは、成分表記のあまりの差異や、公式ツイッターやインスタ、フェイスブックで言及がないことに対し、不信感や不満の声が多く上がっている。ツイッターでは「もう何を信じていいのか分からない」と嘆く声も聞かれている。
美容師は数年前から「コンセプトが変化しているとは感じていた」
同社のヘアケア製品は、小売店での販売だけでなく、美容室でも利用されていた。都内のある美容室の代表はここ数年で同社の変化を感じていたと言う。
「同社は当初、製品作りに関して原料の基準を10数個打ち出していましたが、ここ数年でその項目が1つ、2つと減っていきました。製品が増えていった結果、最初のコンセプトから変わってきているなというのは感じていました」
今後の製品の取り扱いについては、「販売元から直接の連絡もまだ無いですし、詳しいことが分からないのが現状です。どうするかはまだ検討中です」と話した。
キャリコネニュースでは、ジョンマスターオーガニックグループにも取材を申し込んでいる。
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