2019卒の採用「人数確保厳しい」約9割の企業 「質より量優先」8年連続で増加
ディスコは2月21日、全国の主要企業1万8715社を対象に、2019年卒の採用活動予定について聞いた調査結果を発表した。採用活動において「学生の質より数を重視する」と答えた企業が25.3%と、全体の4分の1を占めた。8年連続で「質より量」重視の企業が増加したことになる。
採用数を「前年より増加」と答えた企業も同じく8年連続で増加し30.8%。「減少」と答えた企業は前年より0.6ポイント多い8.5%だったものの、「増加」とは約20ポイントもの差がついている。人材不足が叫ばれる中、2019年卒内定者の充足は、企業の最大の課題となりそうだ。
「2018年卒採用で、これまでにない数の辞退が発生」という企業も
採用活動が厳しくなると予測した企業は、「非常に厳しくなる」「やや厳しくなる」を合わせ88.5%だった。特に「非常に厳しくなる」は前年の調査(35.7%)よりプラス9.6ポイントと増加幅が大きい。採用見通しを辛くした理由について、企業からは
「学生優位の市場となっており、業界・職種を絞った就活をしている学生が多いため」(情報処理・ソフトウエア)
「2018年卒採用において、これまでにない数の辞退が発生し、その傾向は今シーズンも継続すると考えるため」(自動車・輸送用機器)
といった声が出ている。
こうした状況を受け、企業は昨年同様、母集団の拡大と内定辞退の防止に努めようと躍起だ。また、「3月より前(プレ期)のアプローチ」に力を入れると答えた企業も、前年より5ポイント増加し、16.2%だった。2019年卒の就活は、3月に採用広報解禁、6月に選考解禁となっている。早い時期から学生にアピールして認知度を上げ、解禁以降の母集団確保や志望度アップにつなげる狙いがあるのだろう。
具体的な採用フローに関しては、エントリーシートの受付を過半数(54%)が3月上旬に開始すると回答した。これは、昨年同じ時期と比べ11.5ポイント増加している。結果通知の開始は3月中旬(20.2%)を予定する企業が最も多い。受付開始から短期間で結果を通知する企業が少なくないようだ。