マツコ「派遣・バイトのヌシには媚びを売った」と明かす 「オカマに生まれてよかったことのトップ3くらいに入る出来事だね」
職場で上の立場の人に「媚びを売る」のは、浅ましい行為と考えられがちだ。しかし、自分の仕事がやりやすくなるのなら、それはそれでアリではないのか。
7月30日放送の「5時に夢中!」(TOKYO MX)で、”派遣なのに威張って幅をきかす人”との付き合い方が話題になった際、タレントのマツコ・デラックスさんが「確かに媚びを売ったわよね」と過去を明かす場面があった。(文:okei)
「主に媚売っとくと、ちょっと休んでも文句言われない」
紹介されたのは日刊ゲンダイの潜入ルポ。派遣の現場で長く働く「プロ」と呼ばれる人の中には、同じ派遣なのに新人を怒鳴り散らす厄介な人もいて、現場でスムーズに働くには「ベテランに取り入ることが大事」と伝えている。
現場では、「派遣さん」とモノ扱いを受けることがままあるので、主(ぬし)のことはキッチリ名前で呼び、仕事のやり方を聞くのが効果的とのこと。仲良くなるために、自分はタバコを吸わなくても喫煙所で立ち話することも辞さないという。
これに対してマツコさんは、感慨深げに
「確かに、主(ぬし)みたいな人いたよね。派遣じゃないにせよバイトとかでもさ。だから嫌なアレだけど、その主には媚を売ったわよね」
「主に媚売っとくと、ちょっと休んでも文句言われなかったりとかね」
と、自身の経験を明かした。
主は社員よりも立場が強く、その人が居ないと仕事が回らなくなる存在で、年配の女性が多かったという。「あたしババァウケ良かったからさ、すごい可愛がられたのよ。『いいわよいいわよ!休んじゃいなさいよ!』って言ってくれるまでにしたわよ」とドヤ顔で、
「オカマに生まれてよかったことのトップ3くらいに入る出来事だね、ババァに受けがいいってのは」
と過去を振り返った。主に媚びを売ることで休みが取りやすく、過ごしやすい職場になったのだ。
しかし「お兄さん系の主」とは合わず、スグ辞めていた
これには筆者も同感で、派遣バイトに限らずその職場のキーパーソンに気に入られる、少なくとも嫌われないことは重要だと思う。個人的な話で恐縮だが、筆者は会社員時代、ある上司の話にひたすら共感を示していたら、苦手な仕事から好きな仕事に携わることができた。
これを「媚びを売った」とみる同僚もいただろうが、私は「目上の人を立てた」と脳内変換していた。それで自分の仕事がやりやすくなるのなら、ひとつの処世術である。
しかし、そう出来たのはその人に尊敬できる面があったからで、あまりにも人柄が嫌いとか、理不尽な命令や叱責をされるような相手なら、関わらないほうがいい。マツコさんも、おば様には可愛がられたけれど、「お兄さん系の主」とは合わず、
「そういうのがいるところはスグ辞めてた。こいつとはもうムリだと思って。偉そうにしてる『ヴォイ!』(と怒鳴る)って感じの人いなかった?」
と明かしている。あまりに合わない相手には、無理して媚びても精神が持たない。妙な戦いなどは挑まず、マツコさんのように即刻退散したほうがいいだろう。