2019年卒向け採用サイト好感度ランキング1位は三井物産「オフィスの様子をストリートビューのように見ること出来て好印象」
就活生にとって、採用ホームページの情報量と質は、企業イメージや志望度を左右する要素になる。では、学生の好感度が高い採用サイトとはどういうものなのだろうか。
ディスコは8月9日、「就職活動中に閲覧した採用ホームページ」に関する調査結果を発表した。 調査は今年3月、6月、7月に、同社の運営する「キャリタス就活2019」学生モニター向けに、インターネットで実施。計3550人から回答を得た。
業界研究を始めた時期を聞くと、1月(73.8%)、2月(86.2%)から徐々に増加。3月には97.1%に達している。志望企業の研究を始めた時期は、1月(35.1%)、2月(50.8%)と増加し、3月には80.4%だった。
業界研究と並行して個別の企業についても調べ、3月には大半の学生が企業研究を行っている様子がうかがえる。学生の動向に合わせたのか、2月までに採用ホームページを公開した企業は44.5%と約半数に上る。3月には97.6%が開設済みだった。
文系は金融、理系はメーカーの採用ホームページが人気
志望企業の研究を行う上で有益な情報源を聞くと、1位が「個別企業のホームページ」(57.2%)、2位が「個別企業の説明会」(49.6%)、3位が「就職情報サイト」(31.4%)だった。以降、「入社案内・会社案内」「インターンシップ」(それぞれ20.7%)、「インターネット上の情報」(20%)と続く。調べたい時にいつでもアクセスできる企業サイトは、企業研究の重要な情報源として活用されていることが明らかになった。
企業研究を行う上で知りたい情報を聞くと、1位が「実際の仕事内容」(83.3%)、2位が「社風」(67.2%)、3位が「他社と比べた強み、弱み」(56.9%)だった。入社後の働く姿や会社のイメージを膨らませ、面接でアピールするための材料を求めていると推察できる。「給与水準・平均年収」(55.2%)、「福利厚生制度」(54.4%)、「残業・休日出勤の実態」(54.3%)など、面接で直接質問しにくい内容についても、半数以上の学生が関心を示した。
企業の採用ホームページの中から好印象だったものを聞くと、学生に知名度の高い人気企業が上位にランクインした。文系は金融、商社、運輸、マスコミなど業界が多岐にわたるが、理系はメーカーに集中していた。
ランキングの総合1位は「三井物産」(23票)、2位は「三菱UFJ銀行」(19票)、3位は「サントリーホールディングス」(17票)だった。「ソニー」と「日本航空(JAL)」、「東日本旅客鉄道」(16票)は同率4位だった。
学生からは、
「オフィスの様子がストリートビューのように見られる仕組みがあった。そこまで開示してくれる企業はあまりないため好印象だった」(文系男子・三井物産)
「他とは異なる UI だった。セミナー情報がトップにあり、わかりやすかった」(理系女子・三菱UFJ銀行)
といったコメントが寄せられている。
入社後の働く姿をイメージできる情報の発信は高評価
文系の1位は「三井物産」、「三菱UFJ銀行」(17票)が同率で1位。3位は「野村證券」と「三井住友銀行」(12票)。理系の1位は「花王」、「サントリーホールディングス」、「ソニー」(9票)で、「トヨタ自動車」(8票)は2位だった。
良い印象をもった理由については、「配属されるであろう支社についても詳しく掲載されていた」(文系男子・JR東日本)のように、入社後をイメージできるような内容を評価する声が多かった。また、「印象に残るキャッチコピー」や、「社風が伝わるサイトデザイン」の他、「情報発信の頻度」を挙げる人もいた。更新頻度は、サイトの印象に影響を及ぼしているようだ。