無能な上司に疲弊する部下たち「上司が全て自分の手柄にするからやりがいない」「手本にならなくて退職した」
チームをまとめて、プロジェクトを円滑に進めるためには、頼れる「上司」の存在が欠かせない。上司には、上手に部下をマネジメントし、指揮をとる力が求められる。
しかし現実には、現場を引っかき回し部下の足を引っ張る「無能な上司」も存在する。企業口コミサイト「キャリコネ」にも、無能な上司による被害の声が寄せられている。
「上司がパソコンを使えないせいでお客様対応が遅れ、受注を逃した」
「『人員が多ければ売り上げが取れる』『活気があれば売り上げが取れる』と中途半端な組織の論理を持っており、意味もなく違う店舗にヘルプに行かされます。早番、遅番がありますが、早番は暇なのに残されます。人件費のほうが無駄にかかっていることを理解してない無能な上司、店長が多すぎます」(店長 20代後半男性 正社員 年収300万円)
「無能な上司が多く、今どきパソコンもろくに使えない人間が責任のある役職についていました。そのせいでスピードやお客様への対応が遅れ受注を逃しました。情報スキルについて来られない人間は広告業界にはいらない」(制作ディレクター 20代後半男性 契約社員 年収200万円)
「無能な上司が全て自分の手柄にするのでやりがいはありません。世間で言われている『あれ俺詐欺』みたいな話です。部門長がえこひいきで昇進した人なので、どうでも良いような感じに見受けられます」(技術関連職 30代後半男性 正社員 年収940万円)
「根拠のない理論で現場が見えていない人員配置をする」、「パソコンが使えず顧客への対応が遅れる」など、残念なエピソードばかり。稚拙な判断や知識不足で現場が混乱し、取引先に迷惑をかけた挙句、部下がフォローに回ることもあるようだ。
また、「アレオレ詐欺」の被害を訴える声もあった。アレオレ詐欺とは、部下の成果をさも自分の手柄であるかのように「あれ、俺がやったよ」と吹聴することだ。こんな上司のもとでは、部下のモチベーションはますます低下し、チームの結束力は弱くなるだろう。
「成果が出ないことを部下のせいにし、メンバーの評価を下げる」上司まで
「無能な上司と同じプロジェクトに入った場合、成果が出ないことを下のせいにして、メンバーの評価を下げるといったことがあるため、やりがいを感じにくい」(経営コンサルタント 20代後半男性 正社員年収504万円)
「後輩から嫌われまくっている無能な上司が多かった。手本にならないと感じ退職した」(財務会計関連職 20代後半女性 正社員 年収350万円)
いわゆる”部下潰し”を行うのも無能な上司の特徴のようだ。
プロジェクトを成功させるためにチームを引っ張るのは、上司の役目である。問題を把握し、必要に応じてチーム編成を行うなど、さまざまな解決策を考え実行するのがマネジメントというものだろう。
「上司が手本にならないため退職した」という声には、企業はもっと危機感を持つべきだ。使えない上司のせいで優秀な人材が離れてはもったいない。
プロジェクトを停滞させ、取引先に迷惑をかけ、部下や若手を疲弊させるというマイナス尽くしの「無能な上司」。実力の伴う人を上司にする、定期的に上司の能力をチェックするなど、会社全体でマネジメントを行うべきだ。