年収の高い業界ランキング2位証券、3位電気機器 トップ10には「鉱業」「非鉄金属」「石油・石炭製品」など資源系多数
1位「医薬品」、2位「証券」と、一般的にも高年収のイメージがある業界が上位に入った。日本企業に比べて外資系は年収が高い傾向にあるが、どちらも外資系企業が多いことが、平均年収の高さの一因となっている。
また、「鉱業」「非鉄金属」「石油・石炭製品」など、資源のカテゴリーに分類される業界が多くTOP10入り。技術関連の特殊な能力が必要とされる部署や海外と取り引きを行う部署の年収が概して高く、平均を引き上げているようだ。トップ10入りした業界に属する企業の口コミを紹介する。
1位:医薬品業界(平均年収651万円)
「報酬は高いほうと思われます。評価も公平に行われています。ただし、ディレクター以上の管理職はきびしく結果が問われると思います。基本的に裁量労働制ですが、実労働時間がとりわけ長いことはなく、生産性の高さではまちがいなくエクセレントカンパニーの一つであると思います」(MSD/法務/40代後半男性/年収1010万円/2010年度)
2位:証券業界(平均年収596万円)
「外資のなかでも特に有名な企業であることもあり、そして金融ということで給料は非常に満足でした。会社としては非常に安定しており優秀な方もたくさんいたために、毎日野心の高まる環境下での仕事は非常に楽しかったです。給料査定制度も非常に満足しており、皆さん公平だったと思います」(モルガン・スタンレーMUFG証券/組織・人事コンサルタント/20代前半男性/年収1100万円/2016年度)
3位:電気機器業界(平均年収576万円)
「3年目くらいまでは、能力とあまり関係なく、自然と上がっていく。大抵の人は、能力以上の給料をもらうことになる。4年目以降は、能力によって昇給が変わってくる。昇給に関しては、上司や所属プロジェクト、部署などの能力以外の運に恵まれることも必要となる。昇給の差はあれど、そもそものベースの給料が高いため、あまり気にする必要はない」(キーエンス/機械設計/20代後半男性/年収1400万円/2018年度)
4位:鉱業界(平均年収539万円)
「参入障壁が高い業界であり、政府からの支援を得ている業界でもあるため、ノルマに追われるような殺伐とした雰囲気とは程遠い社風である。給与の額も、昨今の高油価の恩恵もあり、世間水準から比べるとだいぶ恵まれた額であり、残業や精神的ストレスの度合いを加味すれば、国内でも相当高い水準のような印象はある」(国際石油開発帝石/貿易事務・国際業務/30代前半男性/年収900万円/2014年度)
5位:輸送用機器業界(平均年収515万円)
「業界平均から考えると多くの報酬・良い福利厚生を享受できていると思います。現在の環境を考えると他に転職したいと思うようなことはありません」(本田技術研究所/研究開発/20代後半男性/年収500万円/2012年度)
非鉄金属 三菱マテリアル「数年間の海外赴任でだいぶ貯金できました」
6位:非鉄金属業界(平均年収508万円)
「海外赴任していました。赴任中は海外赴任手当などもついて数年間でだいぶ貯金できました。僻地にいても日本食や日本の書籍を送料会社負担で購入できる制度があるので助かりました。出張以外でも、単身者は年1回、家族帯同者は2年に1回、会社負担で帰国できる制度があります」(三菱マテリアル/技術関連職/30代後半男性/年収1000万円/2013年度)
6位:石油・石炭製品業界(平均年収508万円)
「世間比較では仕事内容、レベルを見ても給与は高いと思われる」(JXTGエネルギー/プラント施工管理/30代後半男性/年収1000万円/2018年度)
8位:ゴム製品業界(平均年収503万円)
「特に報酬に不満はありません。残業代も全て出るし、上場メーカーにふさわしい報酬を得ていると思います」(ブリヂストン/技術関連職/20代後半男性/年収550万円/2012年度)
9位:化学業界(平均年収493万円)
「報酬は他社さんよりは多いみたいです。また、福利厚生も他社さんよりいいと思います。成績評価のウェイトが大きいですが、プロセスも評価してくれます」(旭化成/販売促進/40代後半男性/年収750万円/2015年度)
10位:電気・ガス業界(平均年収492万円)
「報酬は平均より高めで、福利厚生が充実しているため、不満に思う社員は少ない。査定は年に1回だが、上司や周囲は常に見ていて、割と細かく評価がされており、文句を言う社員は少ない」(東京ガス/経理/20代後半女性/年収500万円/2012年度)
調査対象は、対象期間中に「キャリコネ」にユーザーから給与明細投稿があった企業を抽出し、業界別に平均年収を算出。対象期間は、2016年4月~2018年3月。