マツコさんはネット予約サイトのほか、ネットショッピング、音楽・映像配信などネット経由で物を購入するサービス全てに言えるとして、
「要は”箱”として見たら、(前述のサイト・サービスは)自分たちが何も作ってる訳じゃないじゃないですか。右から左に情報を流すことによって利益を生んでいるわけじゃないですか」
と指摘。ここ10年はこうした業態がブームになっており、”箱”を運営する会社の方が、実際にサービスを提供する会社より利益が多かったと分析。
「それが世界の経済を支えてた時代だから良かったけど、ずーっとやってたらいつか共倒れするわよね。だからこういう風に規制を入れないと。だってホテル・旅館のほうが無くなっちゃったらサイトも商売ができなくなる」
この10年、両者がお互いに利益を出せるところを模索した結果、マツコさんは「旅館なら料理がしょぼくなるとか、例えば音楽だったらマニアックなものは排除されるとかしないと利益って産まれない」といい、「それをやり過ぎると、どんどんつまらないものになる」と警鐘を鳴らす。
「今後、上手く利益も上げて消費者も楽しい状態が何かを見つける10年にしないと」
株式トレーダーの若林史江さんは、有名ブランドで「ZOZO離れ」が起きていることを挙げ、「自分のブランディングが壊れるっていうんだったらもう抜ければいい話」と言う。一方、売上の低い地方の店がネット販売で活路を見出すこともあるのではと話す。
しかしマツコさんは「それは田舎の小さな旅館では無理だよ。だからやってる側がモラルをやっぱ最低限は守っていかないと」とコメントする。
「でもモラルがない業態だったわけじゃん、この10年。もう秩序ナシ・利益最優先で、それこそある意味淘汰された人たちもいるわけじゃない。今後、残った人たちで上手くそれぞれ利益も上げて消費者も楽しい状態っていうのが何かを見つける10年にしないとダメよね」
またネット販売のサイトは、この業態で”勝ち組”と言われる箱を運営する側の企業が、個人情報や消費者動向、個人の経済力などの情報持っていることから、
「これから彼らがもっと本格的な支配に入るのか、いやそれやっちゃうとみんな無くなっちゃうよってそれを共有して行くのかっていうのが試されてる」
とコメントした。