子どもの性別によって、進んでほしい進路に違いが見られた。子どもが男の子の場合、男子小学生を持つ親では81.9%、男子中学生を持つ親の79%が「理系に進んでほしい」と答えた。一方、女子小学生を持つ親で「理系に進んでほしい」と回答したのは60.2%。女子中学生の場合は57%だった。
将来の職業選択や働き方について「自分で自由に決めてほしい」、「親の意見も聞いてほしい」のどちらに近いかを聞いた。自分で決めてほしいという親が85.2%だった。
「不安定でもやりたい仕事」と「安定した仕事」のどちらについてほしいか聞いた。全体の38.8%が「不安定でもやりたい仕事」についてほしいと回答している。
「やりたい仕事」と「安定した仕事」どちらに就いてほしいかは、回答者の性別によって違いが見られ、父親は「やりたい仕事」、母親は「安定した仕事」と答える傾向が強かった。小学生を持つ親の場合、父親は45.2%が「やりたい仕事」と答えたのに対し、母親は32.4%、中学生を持つ親では、父親の46.3%が「やりたい仕事」を挙げたが、母親は33%だった。
「子どもになってほしい職業がある」と答えたのは25.8%。男子小学生を持つ親に人気の職業は1位が医師、2位が公務員、3位が薬剤師だった。女子小学生の親は1位に看護師、2位に医師、3位に薬剤師が挙がっている。
医療系職種の人気は、子どもが中学生になっても衰えない。男子中学生を持つ親に人気の職業は、1位医師、2位公務員、3位野球選手で、女子中学生の親に人気の仕事は、女子小学生の親と同じく、1位看護師、2位医師、3位薬剤師だった。
「子どもがネットを鵜呑みにしているのを見ると、このまま成長させてはいけないと思う」
子どもの将来に不安があると答えた人は65.5%。小学生の親(63.4%)より中学生の親(69.8%)のほうが、不安があると答えた割合が若干多かった。キャリア教育が「必要である」と回答した親ほど、 子供の将来に不安があると答える割合が高かった。
具体的な不安としては、
「今の時点で、なりたい職業が決まっていないこと。目標がないから、毎日がなんとなく過ぎていて、進学先の学校も決まらない。受験をもっと真剣に考えてほしい」(52歳母親/中2男子)
「ネットで見たことを鵜呑みにしているのを見ていると、物事の考え方捉え方が、自分が子供だった頃に比べると、とても浅はかで、このまま成長させてはいけないと思うことが多い」(41歳母親/小5男子)
「もっとAIの活用が増えて、人がやることがなくなっていき、今ある職業がなくなり、もっと違う仕事をできる人が必要になってくると思うが、未来にどんな仕事や能力が必要とされるようになるのか、想像ができなくて不安に思う」(41 歳母親/小2女子)
などの声が寄せられていた。