北海道日本ハムファイターズが2023年の新球場・ボールパーク開業にむけて、中途採用の職員を募集している。その中で、転職希望者の家族を説得させるためのプレゼン資料が8月下旬に公開され、ネット上で話題となっている。
勤務地が北海道であることから、転職希望者の中には移住をすることになる人もいるだろう。資料は「家族の皆様へ ファイターズへの転職のご相談」と題されたパワーポイント形式で、自分でカスタマイズが可能となっている。同社は資料について、「是非、ご家族円満転職を実現されるべく、ご活用ください」とコメントしている。
北海道で生活するメリットとして、家賃の安さやスギ花粉が少なさなどを述べるも……
資料は全54ページで38MB。「本日はお忙しいところ、お時間を頂き、どうもありがとうございます」から始まり、自身がファイターズの職員となり「北海道ボールパーク(仮称)」に関わる仕事への転職を考えているという前置きから始まる。
“本日のアジェンダ”として、「どのような仕事内容なのか」「どれくらい将来性があるのか」「どのような生活メリットがあるのか」「ご相談まとめ」の4項目が挙げられている。
仕事内容の項目では、「北海道ボールパーク(仮称)」の内容ややりがい、将来性についてはスポーツビジネスに携わる業種は門戸が狭いため自身のキャリアに希少性を与えることなどを訴求している。
北海道での生活については、都道府県魅力度ランキングが10年連続首位、温泉数日本一、家賃が安いということのほか、「スギ花粉が少ない」「Gと遭遇しない」「回転寿司が美味しい」などのメリットを伝えている。
ほかにも「一番北にあります。47都道府県のうち、TOP of TOP、最北端であり最上位に位置しています。気分が高まります」「47都道府県のうち形がカッコいい都道府県ランキング1位」といった独特のものもあるが、中でも異彩を放っているのは「アスパラが太い」だろう。
「東京のアスパラと比較すると、断面積はおよそ4.3倍。食感は柔らかく、みずみずしい」
資料には、
「北海道のアスパラは圧倒的に大きく、太いという特徴があります。そこに、甘みと旨みが凝縮されています。東京のスーパーのアスパラと比較すると、その断面積はおよそ4.3倍。食感は柔らかく、みずみずしさも次元が違います。一度食べれば、アスパラの概念が変わること間違いなしです」
と綴られている。球団担当者の調べによると、東京で売っているアスパラが直径12ミリなのに対し、北海道は25ミリだという。
最後のまとめでは「ファイターズへの転職が『目的』ではない」「『家族の幸せ』こそが『目的』であり、『ファイターズへの転職』はその手段」といったことが書かれているが、アスパラの印象が非常に強い。
ツイッターでは「転職するときに、家族を説得するサポートまでしてくれるファイターズさん」と称賛する声も寄せられているが、「『アスパラガスが太い』でやられた」といった声も多くあがっている。
ファイターズの募集職種は「事業企画」「広報・プロモーション」「法人営業」「飲食事業」「経営管理」「ファシリティマネージャー/プロパティマネージャー」「そのほか球団関連職種」で、採用予定人数は若干名。