販売・サービス職の30代女性は、元勤務先で地獄を味わった。三交代制の早番は9時から17時勤務だが、夜0時まで残業させられた。13時から21時までの遅番は2時間前に出勤し、終わるのは夜中の3時ごろだったという。休日は月4日あるはずが、うち2日は休日出勤で手当も出なかった。
ある日の帰り際、女性は足を踏み外して階段から落ちてしまった。右の顔面に傷を負い、痛みもあったので翌日に直属の上司に病院へ行く相談をすると
「自分の不注意でこけてシフトに穴をあけるのに、なぜ他の人がその穴埋めをしなければならないのか?なぜそんな迷惑をかけるのか」
と言われた。結局、病院に行けないまま仕事をするはめになった。
相談をすると「ただ休みたいだけじゃないのか?」「気合いが足りないからそうなるんだ」
その一件とは別に、寒くないのに手が震えたり、寝ても疲れがとれなかったり、真冬なのに多汗症など、体調が優れない時期もあった。
「受診の旨を今度は上司の上の役職に相談をするも『ただ休みたいだけじゃないのか?』『そのくらいの事で病院に行くな』『気合いが足りないからそうなるんだ』と返されました」
挙句の果てには、当時31歳だった女性に向かって「更年期障害じゃないのか?更年期障害ごときで病院に行くな」と言い放ったという。
そうした悪条件で2年間働いたが、体調はよくなるどころか、逆に集中力が急になくなったり、凡ミスをしたりと注意を受けることが増えた。結果、女性は精神的に堪えきれず仕事中に意識が飛んだ。