ブラック企業には想像を絶するモンスター上司がいる。キャリコネニュース読者からも、
「技術系社員をトイレ掃除に左遷」(30代男性、IT系技術職)
「上司にノルマを達成できなかったら自腹を強要された」(20代女性、販売・サービス職)
「事務職で採用されたのに 上司が職人気質な性格で、仕事を教えてもらう際に詳しい説明もなく『んなもん、みて覚えろ』とか言ってくる」(20代女性、管理・事務職)
といった声が寄せられる。またただでさえ”モンスタークレーマー”に精神を削られるのに、上司の不対応でさらにダメージが加算されるという人も少なくはない。今回は百貨店勤務の50代女性のモンスタークレーマー・上司エピソードを紹介する。
「客の希望商品すら用意できないとはバカ」「役立たずはクビにしろ」
お盆のことだった。ある客が返礼品の追加購入で来店したが、商品は品切れ。客は怒り気味に「すぐに取り寄せろと」言ったが、女性が「取引先もお盆休み中で無理です」と答えると激怒した。1時間以上、「役立たず」「客の希望商品すら用意できないとはバカ」などと怒鳴られ続けた。
「『売場責任者を出せ』と言われましたが、『責任者も法事のため休みです』と答えたら益々激怒。責任者の上司を呼んだら多少は落ち着かれましたが、上司相手に『商品もきちんと用意できない役立たずはクビにしろ』だとか3時間ほど怒鳴り続けていました」
女性と上司はその間、「申し訳ありません」としか口にできずにいたが、「申し訳ありませんじゃなく誠意を見せろ」と言ってきた。他の客に迷惑がかかると、顧客担当部長は応接室で対応した。売り場での対応は3時間に及んだ。
クレーマーは出禁になったが「部長にはもっと早く出てきてほしかったです」
しかし、それだけでは終わらなかった。連れて行かれた後の売り場の気まずい空気で、「その場にいたお客様たちからの『店員さんも大変ね』の一言に何故だか虚しくなりました」と綴る。
「結局、部長をはじめとした男性社員の対応で機嫌が治り、『やっぱり女はダメだ、男じゃなきゃ話にならんわ』とフロアに響く大きな声で叫びながら何も購入せず帰って行かれました」
女性に非がないことで怒鳴られ続けたが、部長からは「お疲れさん」と声をかけられただけでカバーはなかった。勤務時間のほぼ半分を客から怒鳴られただけで終わったという。結局のところモンスター客は出禁になったが、
「部長にはもっと早く出てきてほしかったです」
と不満を抱いている。