仕事を辞める理由には「スキルアップのため」「子育てや介護のため」など、さまざまな理由がある。ただ、そうはいうものの実のところ会社の方針や人間関係に失望して退職する人も少なくはない。
キャリコネニュース読者からは、そうした会社に嫌気がさし退職しようとしたものの、会社にとどまるよう説得されたという声が寄せられている。中には「退職届はビリビリに破り捨てられた」(20代女性/営業職)という悲痛なエピソードもある。
劣悪な環境で労働者を働かせようとするブラック企業。どのような手を使って退職を阻止するのだろうか。
退職の意向を伝えるとパワハラ部署から異動に→3か月後、元の部署に戻される
技術職の50代男性の配属部署ではパワハラ・モラハラが横行していた。退職をしようとしたところ異動になったが、「3か月ほどでまた以前と同じ部署に異動の内示が出た」という。パワハラなどを行う人物のいる部署に戻されるのでは元も子もないのではないだろうか。
技術職の30代男性も、退職を先延ばしにされた一人だ。
「退職を含めて今後について相談しようとすると、何かと理由をつけて何か月も話を聞いてくれない。さらにいつまでに退職すると伝えているのにその回答もしないまま業務支援に行けと言われた」
男性は退職の意向を伝えてから半年以上もうやむやにされた。結局、労働基準監督署に相談し、その旨を会社伝えたら、今までの引き留めが嘘のように退職が決まったという。
「退職日は会社が決める。あなたが決めるものではない」
技術職の30代男性は、退職を申し出ると会社から罵られ、なかなか退職させてくれなかったという。社長からは「あなたの採用費用全部無駄だった」「退職日は会社が決めるもので、あなたが決めるのではない」と言われたと明かす。さらに
「いつ結論を出してくれるのかと確認したら具体的な時期を言ったので、またその頃に聞いたら『こちらの仕事に優先順位があるので』と退職日を決めてくれなかった」
という。男性は「これはパワハラだと思ってます」と断言する。本来、退職日は会社ではなく社員本人が決めるものである。これだけ社員を罵倒しておきながら、退職日の決定を後回しにしている社長の姿勢は理解に苦しむ。
ブラック企業は職場環境や待遇の悪さゆえ、人材の流失が止まらないのだろう。都合よく働いてくれる社員を引き止めておきたいというのが本音なのかもしれない。
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