続いて、就活の成果を確認すると、氷河期世代の方が「内定を得た」(氷河期:88%、非氷河期:92%)と答えた割合はやや少なかった。
退職時期については、氷河期世代の最多は「3年未満」(28%)と回答。一方、非氷河期世代では「10年以上」(32%)が最も多かった。両者の内定の有無に大きな差はなかったものの、氷河期世代では満足できる就活ができなかったのか、早期に退職する人が多かった。
氷河期世代に、就職を通じて身についたものを聞くと、1位は「精神面のタフさ」(47%)だった。次いで「どんな局面でも対応できる臨機応変さ」(34%)が続く。一方、4人に1人は「身についたもの、得られたものはない」(25%)と答えた。
回答者に当時の就活を振り返ってもらうと
「どんなに興味があろうと、短大生というだけで説明会にすら参加させてもらえなかった企業が多く、親族や知人の縁故がないと大手には入れない時代だった」(46歳女性)
「あの頃は夢も希望も無くて、何でもいいから仕事を探していた。いまでは、やはり本当に好きな職業を諦めないで探していれば良かったと感じる」(40歳男性)
「就職するのも大変だったが、入社してからも、人員整理後で業務量は多い上、業務の転換も頻繁だったので、時間・内容ともに厳しかった。その反面、短い期間で多くのことを学べたので、氷河期の期間のおかげでいい経験が積めたとも感じる」(48歳女性)
苦労や後悔を語る人が多かった一方、中には「『自分の専門性を磨いていかないとまずい』という危機感が他の世代よりも備わっており、結果的に良かったと思う」(39歳男性)と自らの置かれた境遇をポジティブに捉えている人もいた。