自分ルールならぬ、”自分の常識”を持っている人がいる。論理的に説明できない上に、すべてその常識を振りかざしてくるため辟易する人は少なくはないが、そのような人物が上司になると非常に厄介だ。キャリコネニュース読者からも、
「『そんなの常識だ』と言ってくる。『報告しろ』と言う癖に、報告したら『そんなのどうでもいい』と言ってくる」(20代男性、管理・事務職)
といった声が寄せられている。(文:鹿賀大資)
販売・サービス職の40代女性は、「自分のミスを人のせいにする上司」について綴る。上司が注文を受け、自らサインもしているのに関わらず「他の人がやりました」と平気で言う。そんな上司について、
「情報は自分だけが知っていれば得すると思っているらしく、情報共有をしない。お陰で周りはクレームの嵐です」
と明かす。
「記憶喪失と思えるほど、言った言わないの展開になる」
管理・事務職の30代女性の上司は、「自分の決定が正しい」という傲慢なタイプだ。任された仕事を忙しくなると放置する。それでいて暇になると、何もかも掘り出して否定攻撃に入るという。
「自分で言っておきながら『メールなんかみる暇がない』と言い訳をします。挙句の果てには『声をかけな』と人のせいにします」
また、上司と会話をしても「記憶喪失と思えるほど、言った言わないの展開になる」ことが日常茶飯事なのだという。発言したことを認めても、「そういう意味ではない」と言い張る。女性が相談を持ちかけると、それとは関係のない自慢話を延々と語り出す始末だ。
そんな調子のため、電話対応で中断した際に話しかけたら、本来何を聞くべきか忘れてしまうこともあるという。業務に差し障りが出るのは大問題だ。
「アンダーライン一つで、給与から200円~1000円引かれています」
司法書士補助の30代女性は、細かいことに捉われがちで、話が進まない上司について明かす。司法書士である所長に指示された書類作成をしていると、
「あなたの書類はアンダーラインが長すぎますよ。どうしてこんなに長くアンダーラインを引いたんですか? 根拠は何ですか? 根拠もないのにこんな事をしたんですか?あなたが、こんなことをして良いという根拠があるんですか? あるなら示してくださいよ』
と言われた。それだけでなく、さらに「もしかしたらその根拠を示せないのに、こんなことをしたんですか? それは何のためですか?」と詰められるのが日常だという。これがネチネチと15分も続き、長いときには30分に及ぶ。
「所長が作成した書類と自分のものとを見比べても、アンダーラインの長さはたった5ミリしか違いません。アンダーライン一つにつきこの調子です。『時間がない』といいながらパソコンゲームをやっていることが大半なのに」
女性は「こんなやり取りがある月は、給与から200円~1000円引かれています」と明かす。まさにブラック評価の縮図といえる。なかなか理解しがたい”自分の常識”を持つ上司を持つと、仕事の大変さが増すようだ。
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