技術職の30代男性は、トラブル発生時の対応に違いを感じている。前職では不具合が起こった際、仕組みのせいにして動かない上司が多かったという。だが、現在の職場では、真摯に問題点と向き合い、積極的に改善に取り組む。
「会社の給与システムや福利厚生などの労働条件について、一日がかりで説明を受けました。サービス残業をすると怒られます。衝撃的だったのは上司から『プロなんだから技術を売りにしなさい。サービス残業は技術の安売りです。プロ意識を持つということは、そういうことです』と言われたことでした」
仕事観が180度変わった男性はこれ以降、いかに定時内で終わらせられるかを常に考えて行動するようになり、後輩にもそう指導しているという。
残業代1分単位で支給になると「ダラダラ仕事する社員増えた」
技術職の40代女性は、快適な雇用環境に感動している。まだ入社1年未満の契約社員だが、賞与をもらえたことに「その気持ちが嬉しい」という。さらに
「繁忙期に用事があって残業を断っても文句を言われない。細かい理由も聞かれない。残業代は1分単位で支給される。タイムカードの打刻は出社ギリギリでもOK。子どもの病気などで突発的に休む場合、事前申告をしなくても後から有休扱いにしてもらえる」
と感動しきりだ。ほかにも、
「きちんとした健康診断が受けられる。インフルエンザの予防接種も全額会社負担、アレルギーなど特別な事情がなければ全員必須。仕事で必要な備品は、すべて嫌な顔されずに支給される。作業衣はクリーニングに出してもらえるから自宅で洗濯する必要がない」
と綴る。いずれも以前勤めていたブラック企業ではあり得なかったという。
一方、転職ではないが、勤務先がブラック気質から脱却しようとしている、との声もあった。販売・サービス職の30代女性が務める職場では以前、出勤時刻や退社時刻がすべて自己申告だったという。従業員の残業時間が正確に管理できないブラック企業の典型だ。
一方、現在はシステムを刷新し、QRコードを使った認証方法を導入。1分単位で給料が発生するようになった。しかし、こうした状況下でデメリットも生まれつつあるようだ。
「仕事をダラダラとすれば当然、終わるのが遅くなり、結果的に会社は給料を多く払わなければなりません。それを監査する人は皆無で、いかに長々と仕事をして給料をもらうかと考える社員が増えてしまっているのが現実です」
汗を流す従業員を守る仕組みをつくるのは、会社として当然の役割。だが、それを“悪用”する従業員は出てきてしまっては本末転倒だ。
※キャリコネニュースでは引き続き「ブラック企業→ホワイト企業に転職して思うこと」や「ウチの会社のホワイト自慢」に関するアンケートを募集しています。