キャリコネニュースには、ブラック企業経験者からベンチャー企業でひどく消耗した体験談が寄せられている。もちろん、すべてのベンチャー企業がブラックというわけではないが、労働基準法について認識が甘い経営者は少なくない。
企画・マーケティングのベンチャー企業で働いたことがある男性は、「ベンチャーで資金が入るたびに社長が愛人と自分の趣味に使い果たす。最終的に資金マイナスになり全員解雇された」という経験を明かす。
他にも、ベンチャー企業での過酷な労働環境と、身勝手な社長について語った回答を紹介する。(文:林加奈)
「毎朝8時から24時まで会社に拘束され、体調不良で退職」
「ベンチャーで働いてみたい!」という意気込みで、社員数30名程度の会社に入社した30代女性は、体調を崩してすでに退職している。その理由は、
「新規営業で入社したのに、社内でPCやウェブ広告に詳しい人が他にいないからと、IT関連の業務やウェブリニューアルを兼務させられ、新人教育が上手いからと後輩、新人の教育をする一方、役員たちへの業務説明、事業報告を一手に請け負い、毎朝8時から24時まで会社に拘束」
という生活を強いられていたからだという。そのような生活を続けていたら体調を崩すのは無理もない。
企画・マーケティング職の40代女性は、「転職した会社がベンチャーSES。片道通勤3時間かかる駐在先に行かされた。もちろん残業代なし。給料も3か月未払い。なのに創業社長、役員たちと家族は都内の一等地のタワーマンションに住み、高級外車を乗り回しています」と語る。
社員の給料が払えないにもかかわらず、贅沢三昧の社長一族の感覚は到底理解できるものではない。
「社会問題を解決したい」とアピールする会社内で「血を吐くまで働け」
ベンチャー企業に新卒で入社した20代の女性は、社長の傍若無人な振る舞いをこう暴露する。
「入社初日から社長の独断で社員の能力順位が決められる。デキないと思われれば別支社、デキると思われたら社員のお膝元で朝6時から日付を超えて出勤。残業代はもちろんなし。『新卒は稼いでない。勉強させてもらってんだろ』が口癖」(教育・その他)
社長のパワハラ発言はこれにとどまらない。『血を吐くまで働け』『お前は今日帰れないからな』『昨日寝たんだろ、寝ないでやれよ』など、耳を疑うようなひどい発言に心を病み、辞める社員が毎年続出しているという。
それにもかかわらず、会社は「社会問題を解決する事業を生み出す」というテーマを掲げ、社長はたびたびメディアに出て「社会問題を解決したい」とアピールしているというから皮肉である。「社会問題を生み出している超ブラック企業。こんな会社があることが信じられません」と、女性もあきれた様子で語っている。
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