多かったコメントは、「働いて自立してくれれば何でもいい」という声です。両親ともに旧帝大卒・博士号まで持っているという人でも、「自立して自分で納得できる人生ならそれでいい」と綴っています。また、
「ちゃんと自立するなら何でもいいけど、勉強する気ないのにFラン大の文系行って就職難民みたいのは嫌だな。それなら高卒で働けって思う」
など、勉強が好きでもないのに大学まで行くことに疑問を抱く声も多数ありました。
他方、「工業高校卒で大手メーカーやインフラ系に入れれば、大卒平均以上の収入になるし、親としてもコスパが良い」という声もちらほら。「時代が違う」という反論もありましたが、トピック内の経験者が語るところによれば、成績上位なら可能性はゼロではないようです。
景気が上向きの時代には、どんなレベルだろうとより良い職や収入を得るために目指すべき、と信じられてきたのが大卒資格です。しかし近年は奨学金の返済に苦しむ人も多く、「高い学費を払ってまで大学に行っても、将来が約束されているわけではない」という空気があることは確かです。
「Fランだろうとなんだろうと、募集要項で容赦なく四大卒が条件になる」
それでも、就職先の幅を広げるには大卒であることが大事という意見も、数多く上がっています。
「Fランだろうとなんだろうと、募集要項で容赦なく四大卒が条件になることあるんだから、高卒だとそれだけ選択肢を狭めることになる」
「高卒ってだけでエントリーできないというのが現実な」
という指摘や、「大卒の中でも見えないフィルターがある」という声も。「夫婦で慶應ですが、なんとなく息子にも慶應に行って欲しいです」「主人も院まで出てるので、できれば院まで行って欲しい」など、親と同程度の学歴を求める人も少なくありません。
依然として”学歴の差は経済格差につながる”という認識は根強く、また現実でもあるでしょう。むしろ今は、「高学歴であることは大前提で、英語やプログラミング、プレゼンテーション能力など、要求が高くなっている」と指摘する教育ジャーナリストもいます。これにはプレッシャーを感じてしまいますが、多くの親は子どもに自立して幸せになって貰いたい、それには学歴が必要だと考えるものでしょう。
ただ、コメントの中には、「高学歴夫婦だが機能不全家庭で育った」という人が「メンタルまともに育つことが最優先。学歴はあればいいけど仕事できるとか生きる力あるとか幸せとか、学歴以外に優先することはある」と注意を書き込んでいます。子どもの進路にアドバイスは必要でしょうが、親の希望ばかり押し付けてはいけないことは、肝に命じておきたいものです。