2度の育休と4つの部署を経て、いま技術部門で魅せる「新しい働き方のカタチ」 | キャリコネニュース - Page 2
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2度の育休と4つの部署を経て、いま技術部門で魅せる「新しい働き方のカタチ」

▲協力会社とマンション設備の確認を行っている様子(左:本人 右:株式会社アステム 山本 俊一様)

マンション事業本部 北関東支社 建築施設管理課に所属する山本 恵理。「SPIRIT AWARD 2019」の受賞者でもある彼女は、2度の産休・育休と多彩な部門での経験を経て、現在はマンション設備に係る技術部門で仕事と育児を両立しています。その働く姿勢と、人間的な魅力に迫ります。【talentbookで読む】

協力会社に「選ばれる会社」に──率直なコミュニケーションで信頼を得る

山本 恵理は、2009年に大和ライフネクスト株式会社(以下、大和ライフネクスト)の前身である株式会社コスモスライフへ新卒で入社。

お客様との窓口となるフロント業務、新築マンションの積算・立ち上げ業務、コンプライアンス関連・事務統括など、多彩な経験を積んできました。

現在は建築施設管理課にて、マンション設備の改修提案や点検の立会・確認・協力会社指導、フロント担当のフォローなどを行っています。

山本 「4つの部署を異動しながら、2度の産休・育休を経験してきました。現在の部署には2度目の育休が明けたタイミングで配属されましたが、最初はかなり苦労しましたね。

マンション設備の維持管理のために技術面のサポートを行う部署なのですが、私には設備や技術に関してのバックグラウンドがなく、専門知識が足りなかったんです。

業務の委託先である協力会社さんに対しても、私たちは指示を出したり、最善の判断からより良い方向へ導いたりする立場ですが、『判断するために教えてください!』というスタンスで、力をお借りしつつ仕事を覚えていきました」

社歴や経歴にとらわれることなく、まっすぐな気持ちで仕事に向き合う山本。

その姿勢が、協力会社との深い関係性を築いてきました。

山本 「困ったことがあれば相談するなど、失礼のない範囲で思いっきり甘えています。ただ、そうしてコミュニケーションを密に取ることで、自ずと相談や報告をいただく機会も増えるんです。点検での小さな違和感や、工事中の万が一のミスなど、何かあったときに遠慮なく話をしてもらえる関係を築くことは、非常に大切ですね」

マンション設備は、お客様の安全で快適な暮らしを守るもの。

そのためにも、協力会社との信頼関係が欠かせないと山本は語ります。

山本 「人手不足などの理由で、点検や工事を担当する協力会社さんから辞退のご連絡をいただくこともあります。そのような中で今後の私たちの仕事が成り立つためには、協力会社さんにとって『一緒に仕事がしたい』『助けてあげたい』と思われる良いパートナーでなければならないんです」

お客様だけでなく、協力会社からも『選ばれる会社』でありたい、と山本は考えているのです。

2年目で経験した挫折。「周囲の期待」と「自身の期待」が再起の力に

▲入社3年目の終わりに、同期の仲間たちと。最前列の右から2番目が本人

仕事と育児を両立しながら、未経験の業務にも挑戦していく山本。

そのルーツは、入社後の「挫折」にあったと言います。

山本 「入社して2年目の頃に、1ヶ月間お休みをいただいたことがあるんです。当時はフロント業務の担当だったのですが、それまで『できる』と思っていたことが思うようにできなかったり、『自分が判断を誤ったせいでお客様の生活に迷惑をかけてしまうのではないか』と思い悩んでしまったりして……。

今振り返ると、『お客様の生活』という問題はひとりで抱えるには大きすぎたのだと思います。一個人ではなく会社が背負う部分ですよね。当時は『自分でやらないと』と思ってしまい、そこを割り切れていなかったのかもしれません」

休職期間中、戻らないという選択も頭をよぎったという山本。

そんなときに、部門を異動して復帰しないかと声をかけられました。

山本 「どこかの部門に、自分を必要としてくれている人がいるんだ、と思いましたね。それが仕事に向かう原動力になりました。誰かの期待に応えたいという想いと同時に、まだ『自分自身に期待したい』という想いもあったんです。もともと負けず嫌いなところもあったので(笑)。だから、配属された場所で何かやりとげようと思いました」

期待をしてくれる人のためにも、自分のためにも頑張りたい。

こうして立ち上がった山本は、挫折をバネに突き進み、ロールモデルとなる存在になっていきます。

山本 「根底にある気持ちはずっと変わりません。期待に応えたいですし、できることなら期待を超えたいと思っています。ただ最近、新たなモチベーションも出てきているんです。自分と同じように『働き続けたい』と思っている後輩にとって、踏ん張れるような指標になれたら、と」

時短勤務でも現場の仕事を続けるためには、日々の姿勢がカギを握る

▲DLN SPIRIT AWARD2019受賞時(右が本人)。ともに写る上司の樋口(左)はAWARDの推薦者でもある

2度目の育休復帰後に、現在の部門へと異動し、活躍するようになった山本。

そのプロセスの中で、新たな気づきを得ていました。

山本 「一度目の育休明けの配属は、事務統括の部門でした。しかし2度目の復帰では建築施設管理課に配属されて、正直なところ『現場の仕事はきついし、難しいんじゃないか』という懸念がありました。

実際、時短勤務の中で見積りが間に合わなかったり、専門の知識がなくて即答できず回答を待たせてしまったりと、悩みは尽きませんでした。ただ、『周囲と協力しながら、できることをきちんとやる』という意識があれば、現場の仕事でも続けられることがわかったんです」

できないことは隠さず伝えて、「どこまでならできるか」「どうしたらできるか」を相談しながら進めていく。そうした「あたり前のことに真摯に取り組む姿勢」が大切なのだと山本は語ります。

山本 「特に技術部門では、忙しすぎるとか休みが取れないとか、そういう悩みが多いと思うのですが、本当は自分にできることをきちんとやればそれでいいと思うんです。休みたいときは休めばいいし、自分が好きなように働けばいいはず。

ただ、実際にたくさん仕事がある中で、周囲に『理解してよ』と言ってもそれは実現できません。日々の業務やコミュニケーションの中で、自分のできることに精一杯向き合って、期待にしっかり応えていく。その姿勢があってこそ、できないときにも理解を得やすくなっていくのかなと。 『困った時はお互い様、助け合おう』という関係性を築くことが大事なんです」

こうして技術部門における新しい働き方の可能性を拡げていった山本。

その姿勢が評価され、社内表彰「DLN SPIRIT AWARD 2019」を受賞しました。

山本 「こうした形で評価をしてもらえたことはとても嬉しかったですし、私の働き方に対する会社からのアンサーとしても受け止めています。今後、キャリアに悩む方が出てきたときに、『時短勤務でも技術部門でやっていけるんだ』というひとつのモデル・選択肢になりたいと思っています」

ライフステージを理由に、やりたい仕事を諦めて欲しくない。

自分の背中を見て育っていく後輩の存在が、山本の新しいモチベーションになっています。

支えられてきた経験を経て、次は自らが周囲を支える存在に

2度の産休・育休を経験しながら、第一線で働き続けている山本。

子育てが、仕事に対して影響を与えているという感覚もあると言います。

山本 「子育てをはじめて、よりアクティブになりましたね。いい意味で、迷っている暇がなくなっているんです。以前は『これやりたかったんだよな』と思ってもすぐにやらないときもありましたが、仕事も子育てもある中では、常に『今やるしかない』状態なんです。特に今の部署は忙しいので、毎日100%以上出している感じですね(笑)」

これまでのキャリアを振り返った山本は、入社した頃には想像できなかった自分になっていると話します。

山本 「多分、入社当時の私は最初に辞めそうな同期No1くらいだったと思うんですよね。マンション管理に壮大な想いがあったわけでもなく、なんとなく良さそうだという気持ちで入社して、すぐに挫折をして。自分でもこんなに続けられるとは思っていませんでした。ある意味これが、一番期待を超えていることなのかもしれません」

そんな山本から見た大和ライフネクストの魅力は、支えてくれる風土だと言う。

山本 「ターニングポイントのたびに、私を支えてくれる存在がありました。色々あっても『戻っておいで』と言ってくれる上司や、困っていたら助けてくれる先輩がいたことは大きかったですね」

これまで悩みを経験してきたからこそ、同じように悩みを抱えるであろう他の社員に対して、今度は支える側になりたいと言う山本。

山本 「フロント業務で悩んでいる方や、育児や介護などライフステージの変化で働き方に悩んでいる方もいると思います。直接お話をするのか、あるいは私の姿を見てもらうのかはわかりませんが、『こんな人もいるんだ』と励みに思ってもらえる、そんな存在になれたらうれしいですね」

周囲の期待に応え、支え合う関係性を築き、いつしか社内でも目標とされる存在になっていった山本。

今後も、自分にできる働き方を追求しながら周囲の期待に応え、新たな道をつくっていくことでしょう。

大和ライフネクスト株式会社

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