かけがえのないお客様のために──時代に左右されない、たしかな成長力の育み方 | キャリコネニュース - Page 2
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かけがえのないお客様のために──時代に左右されない、たしかな成長力の育み方

▲新卒時代に新しいものを求めて渋谷の街を歩き回る平田

ITコンサルティングやシステムインテグレーションでお客様を支援するNewCyte(ニューサイト)。代表社員の平田 翔哉は、外資系IT企業やコンサルティングファームの経験を経て起業しました。大手企業のキャリアを経て起業にいたった背景とは。創業後のストーリーとともに、大切にしている想いや展望を語ります。【talentbookで読む】

経営者を見て育った幼少期。新卒で飛び込んだ先は、新しいものが次々生まれるIT業界

私は幼少期から、経営者や自営業を営む姿を身近に見て育ちました。

祖父は商社や飲食など、さまざまな業種で商いをしていましたし、父は建築業界、母は飲食業界の会社経営者でした。

しかしその姿を見ていても、子どもながらに「私も経営者になりたい」と志すことはありませんでした。長く一緒に過ごす中で、経営者の良い面だけでなく、苦労をたくさん見てきたからだと思います。

どんなときも仕事のことを考え、土日祝日といった世間一般の休日関係なしに働く。次々に起こる経営課題に対して、先頭に立って対処し続ける。従業員の人生を預かるという責任を担う。売上が減るかもしれないという不安に戦い続ける……。

幼い私には経営のことはさっぱりわかりませんでしたが、経営者とは大変なものだという印象が残っています。その反動からか、私はとにかく大手企業の従業員として成功することで、高収入かつ安定した生活を手に入れることを思い描いていました。

就職活動の時期が来ると、新しいものが好きな私は、次々と生まれ変わるIT業界に魅力を感じるようになりました。その結果、情報知識はまったくありませんでしたが、外資系のIT企業にITエンジニアとして入社。ここでは、基礎的な情報技術から最先端の技術まで幅広く携わりました。情報技術に関する知識や経験は、この時期に培ったと思います。

その後は、ITコンサルタントへと転職しました。転機となったのは、エンジニアとして仕事をする中で、自分の技術的な知識や経験だけでは解決できない課題に直面したこと。業務知見の不足と、課題解決手法を知らなかったことが、自分が解決できない原因でした。

そこで、このままではいけないと痛感した私は、お客様の経営課題にもっと寄り添い、解決に導くことを仕事にしたいと考えました。そうして、ITを活用して幅広い経営課題を解決するITコンサルタントへと転職することになったのです。

芽生えた経営者魂──商売は世のため、人のため。お客様のための社会貢献

▲共同代表でありエンジニアでもある小嶋とはお互いに信頼し尊敬しあう仲

ITコンサルタントになってからは、内資と外資の2つのコンサルティングファームにて、さまざまなデジタル案件に携わってきました。振り返ればハードな毎日でしたが、信頼できる同僚や厳しくも優しい上司にも恵まれ、充実した日々でした。

プロとしてのコンサルタントには、幅広い業務をスピーディーかつ高品質に行うことが求められます。賢いだけ、コミュニケーションが得意なだけでは力不足。発想が平凡では、要望に応えられない。

レーダーチャートで表すならば、五角形がすべて平均点以上で、かつ突出した強みを持つことが求められていたように感じます。皆がスーパーマンであれといわんばかりの、「高いハードルも越えて当然」といったカルチャーでした。

今となっては、若いころにそのような環境に身を置けたことは、本当に幸福だったと感じています。何も知らないが故に、高い基準を自分に課すことに抵抗はありませんでしたし、苦労に見合ったやりがいもありましたから。

時にはクライアントの社員を巻き込み組織変革を支援するほど、お客様の懐に深く入り込むこともあり、近い距離感で、困りごとや感謝の声を直接聞けることに、非常にやりがいを感じていました。

そんな日々を送っていたある日のこと。同期で中途入社した同僚と酒の席で、将来についての話をしました。同僚から、明確なプランを持ってその会社で働いていることについて聞く中、気づいたのは、私には会社で働くことの意義やその先の人生で成したい目的意識が薄いという事実でした。

今思えば、当時は、自分本位な理由で仕事をしていたように思います。ここで私は、働くことの意義を考えなおしました。頭に浮かんだのは、幼少期から身近な存在だった経営者でもある家族の姿でした。

「商売は世のため、人のため」が商売の原理原則です。商売は常にお客様が起点にあり、お客様本位で物事を判断します。振り返れば、家族はたしかに、「お客様のために」と利他の言葉をいつも語っていました。その精神を行動で示していたと思います。

そのことに思い至ったとき、身近な経営者の偉大さに感銘を受けたと同時に、経営者として社会貢献したい気持ちが芽生え始めました。

あとは自分がどう社会貢献をしていくかを考えるだけでしたが、それを決めるのに、時間はかかりませんでした。大手企業ばかりをわたり歩いていたことから、私は、いつか中小企業への支援にも注力したいと考えていたのです。全企業の99.7%が中小企業の日本で、IT人材が圧倒的に不足している実情を考えると、困っている人は大勢いるはずです。

私が社会貢献をするとしたら、自分の持てるコンサルタントの知識経験を直接地域社会に還元することしかないと思いました。

そうして、幸いなことに、新卒同期であり優秀なエンジニアでもある小嶋(NewCyte合同会社代表社員:小嶋 晃太)との縁もあって、非常に強力な体制で会社を設立することができました。

会社の信用力に依存することこそリスク。時代に合わせた成長こそが「力」になる

▲大阪支店にて休憩中の一コマ

2022年1月の会社設立以後、前職の同僚からは「大企業の看板を捨てて、本当に通用するのか?」とたびたび同じ質問をされます。

日本では、会社の規模・会社に対するイメージによって、その人物への印象が左右される傾向があります。会社員の社会的評価で、本人の実力以外に会社の信用力への評価も加味されてしまうのです。

会社を辞めるまでは私も、ずっと同じ疑問を抱えていましたが、今では自信を持って答えられます。

実力と熱意があれば問題ない。信用はお金では買えないので、イチから積み上げることになる。お金は信用の後についてくる、と。

会社を辞めて、たしかに信用力は失いました。しかしながら、自分自身は何も変わっていませんし、本質的には何も失いませんでした。

もちろん、今まで武器にしていた会社の評価というものの価値が、小さいものだとはまったく思いません。むしろ、すぐにその偉大さに気づくことになりました。だからこそ、皆がそれを失うことをリスクと呼ぶのは百も承知です。

しかし、「本当のリスクとは何か?」とあらためて意識するべきです。会社の盛衰が著しく終身雇用制度が困難なこの時代に、会社の信用力を失うことよりも、依存することこそリスクと捉えるべきです。それ故に前述のような質問が増えてきた現状があると思います。時代の変化に合わせて、身を置く環境や仕事を変えて、継続して成長することが大事なのは、いうまでもありません。

起業してからは、営業・マーケティング・法務・経理・人事労務と、これまで経験してこなかった分野に頭を使うことが増えました。スケールは小さくなりましたが、大企業では決して経験できなかった、スタートアップならではの経験だと思います。会社の規模は小さいながらに着実に成長を続けており、ゼロから立ち上げて大きくしていく経験もまた唯一無二の貴重な経験だと感じています。

NewCyteが掲げるCore Value──全社一丸となって価値観の共有を意識

▲大阪支店にて休憩中の一コマ

NewCyteは首都圏のお客様だけではなく、関西圏のお客様に対する支援にも注力しています。

日本のIT企業は首都圏に本社を持ち、商圏も首都圏であることが多く、情報産業に従事する人数を見ても東京に一極集中、というのが現状です。東京で働いた方が条件面で良いため、皆が東京で働くことを望み、地方で優秀なIT人材を探すのは非常に困難です。

そんな中、当社は2022年8月に関西支店を立ち上げ、本格的に関西のお客様への支援を開始しました。地域に密着して、1社でも多くのお客様の課題をテクノロジー面から解決するため、事業開発に注力しています。

お客様の変革を支援するためには、意識することがいくつかあります。そのエッセンスをまとめたものを、当社のCore Valueとして定義しました。これらの価値観は社員全員が共有しており、一人ひとりがこの価値観で物事を判断します。

社内ではよくこんな言葉が飛び交います。

「それは本当に今やるべきこと?」「ポジティブに考えればこうだよね」「それはウェルビー(well-being)ではないよ」「率直にどう思う?」。

これらはCore Valueに根差した言葉です。

声を掛け合うことで全員が同じ価値観を共有して、日々の仕事の中で意識することが重要です。価値観を体現できれば、チームとして競争力のあるサービスを提供することができるはずです。

Core Valueは小嶋と私が今までの支援してきた中で重要だと考える価値観であり、創業後もアップデートを積み重ねています。

この文化の中で価値観を身につけ、チームとして成長し、成果を生むことが楽しい。社員全員がそう思える組織にしたいです。そんな組織で挑戦したいと思われた方には、ぜひNewCyteに飛び込んできてほしいなと思います。

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