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「車が好き」が最大の原動力。お客さまの声を活かした、信頼できる車づくりを目指して

2015年、新卒で日産自動車株式会社(以下、日産自動車)に入社した神宮司 敏。現在はTCSX (トータルカスタマーサティスファクション本部)の品質保証部に所属し、車の不具合に対処する業務を担当しています。「お客さまの声を製品改善に反映させたい」という想いを持つ神宮司が、これまでの成長の軌跡を語ります。【talentbookで読む】

お客さまの安全に関わる、責任重大な業務。大事にしているのは、スピード感

神宮司の所属する品質保証部は、「走る・曲がる・止まる」など車の基本的動作に不具合がないように、品質をチェック・管理する部門。海外の現地品質保証部と一緒に、重要な問題を未然に防ぐため、グローバルな視点で市場品質保証を実施し、世界中のお客さまへ安全で快適な製品を提供することが最大のミッションです。

同部は、市場品質改善グループとリコールやサービスキャンペーンなどの市場措置を検討するグループに分かれており、神宮司は車の基本骨格であるシャシー・ボディーを扱う10名ほどのグループに所属。とくに、ブレーキやボディー関係の部品を担当しています。

神宮司 「車になんらかの不具合があった場合、販売会社からその情報をまとめた『品質報告書』をもらいます。情報を入手次第、私たちは部品の回収や実際の車の確認などを行い、検証を重ねて、不具合の原因を分析していくのです。

検証は、基本的には社内で行いますが、不具合の種類によっては、工場やサプライヤーに依頼することもあります。不具合の要因と、それに対する対策を洗い出すところまでが私たちの仕事。対策まで出せたら、リコールや交換などの市場措置を検討するグループに、情報を引き渡します」

車の品質を守り、お客さまの安全を守る――責任重大な業務にあたる上で、神宮司は「スピード」を大切にしています。

神宮司 「車に不具合が起きたということは、つまり、お客さまに迷惑をかけてしまっているということ。だから、できる限り早く対策を見いだすことが大事だと思っています。情報が来たらまず、どう動くべきなのか想像します。そして周囲に頼れる部分は頼りながら、とにかく早く動き出すようにしていますね。不具合の調査には、予想以上に時間がかかるケースが多々あるんです。お客さまが車を使えない、という状態ができる限り短く済むように、最速で対応することを心がけています」

開発部門を経験して感じた、人と人がつながり、連携することの大切さ

幼少期から車が大好きだった神宮司。両親の車に乗りながら「こんなに快適な空間で、いろんなところに行けるのってすごい」と感じていたと言います。免許を取ってからは、自分で運転することも好きになりました。

神宮司 「いろんなカーメーカーがありますが、昔から日産自動車の製品が好きでした。『スカイライン』など、名車が多いですからね。それもあって実は学生時代、日産レンタカーでアルバイトをしていたんです。日産自動車の車をお客さまに貸し出すのですが、お褒めの言葉をもらう一方で、車に関して『もっとこうであってほしい』という意見をもらうこともありました。でも、レンタカー店のいちアルバイトでは、その意見を開発に活かすことはできないので、もどかしさを感じていましたね」

せっかくのお客さまの声を活かす形で、車づくりに携わりたい──そんな想いで就職活動に臨んだ神宮司は、日産自動車の中でもとくに品質保証部門を志望し、見事入社を果たします。

神宮司「入社してまず配属されたのは、品質保証部門のひとつである国内サービス部。車の動作そのものには影響がないような、比較的軽微な不具合を扱う部署です。国内サービス部は、販売会社からの技術的な問い合わせを受ける窓口的な役割も担っていて、販売会社にもっとも近い部署でした。ここで3年間勤務したあと、製品開発本部に異動して『アリア』という電気自動車の製造に携わりました。ここでの主な業務は、各関連部署が作った部品を取りまとめて、車全体のコストを確認すること。各部署をフォローし、状況確認や進捗を管理する役割を担いました」

品質保証部門とはまた違う、開発部門での仕事を経験したことで、多くの学びを得たと言う神宮司。

神宮司 「製品開発部門で経験したのは、いわば車づくりの上流工程。車をつくるには、法規要件やコストなど、いろいろな制約があり、その中でお客さまに満足いただける車を追求しているんだと知ることができました。

また、業務を通じて幅広い部署の人たちと関われたことも大きな財産になりましたね。そのときに感じたのは、『人との連携って本当に大切なんだな』ということ。たとえば社内の誰かから問い合わせがあったら、丁寧に答える。それによって信頼が積み重なっていけば、今度は自分が何か相談したときに、相手も親身になって考えてくれる。日々の積み重ねの大切さを学んだ経験でした」

人とのつながりを大事にするというマインドは、以来、神宮司のすべての仕事の軸となっています。

まさにやりたかった仕事──お客さまの声をもとにした製品改善に取り組む

お客さまの声を活かした車づくりをしたい、という想いで日産自動車に入社した神宮司。まさにそのイメージ通りの業務を経験できたのが、入社3年目、国内サービス部に所属していたときでした。

神宮司 「部内の、不満改善を担当するグループに移り、お客さまからのアンケートの回答を製品開発や改善に反映させる業務を担当したんです。このグループ自体がまだできたばかりの時期だったので、業務プロセスが明確になっていない状況。そんな中で、グループのメンバーと相談しながら、どんな不満をどうやって改善するのかを探りました。日産レンタカーでアルバイトをしていた時代にイメージしていたことが、まさに実現できた瞬間ですね。

たとえば、高速道路の運転支援技術である『プロパイロット』。当時は、設定できる最高速度が115キロほどだったんです。しかし、新東名高速道路などに最高速度が120キロの区間ができたことを受け、お客さまから「120キロまで設定できるようにしてほしい」という声をいただきまして。各部署に働きかけて対応を依頼し、上限速度を改定することができました」

お客さまの声が車に反映されていくのは、神宮司にとってもうれしいことでした。ただし難しかったのは、不満というのは、不具合と違って“改善して当たり前ではない”という点です。

神宮司 「お客さまから不満の声をいただいても、すべてを改善できるわけではありません。コストなどの関係で難しい場合もありますし、仕様を変えるにはまずは設計部門に納得してもらって動いてもらう必要があるからです。 だからこそ、お客さまの不満の本質をしっかり理解し、説得材料を揃えてから担当者に相談するようにしていました。そうした過程は難しい反面、おもしろさもありましたね」

品質保証部で現在神宮司が力を入れて取り組んでいるのは、あるブレーキ部品の調査案件。部品調査は平均して約1カ月で完了しますが、この案件は調査開始から2カ月以上が経っても、原因が見つかっていないと言います。

神宮司 「設計の担当部署や工場、サプライヤーなど、いろいろな人と連携しながら進めているのですが、なかなか出口が見えていません。そこで、より広い範囲での調査に切り替えるという判断になりました。部品調査だけでは原因が特定できないため、さらに多くの関係部署の知見を集めながら調査を実施しています。

難題ではありますが、チームリーダーや他部署の人にも何でも相談しやすい環境なので、自分で考え込みすぎず、周囲のアドバイスや意見にも耳を傾けながら、一刻も早く原因を解明できるように努めます」

車への信頼性を高めることで、「車ファン」をもっと増やしていきたい

▲部門の同期と

もうすぐ入社9年目となる神宮司が今後目指すのは、「相談されやすい存在」になること。

神宮司 「日産自動車には、助け合いながら仕事をする文化があります。実際に私も、困ったことがあれば上司や先輩を頼っています。私もそろそろ中堅に差しかかってきたので、後輩たちに頼られる存在になりたいと思っています。

また、今のチームには年の近い人からベテランまで、幅広い年代のメンバーがいます。自分が上の世代と下の世代をつなぐ役割を果たせたらとも考えています」

そんな神宮司が、新卒採用の候補者に伝えたいこととは。

神宮司 「日産自動車にはどんなことにも挑戦しやすい環境があるので、若手時代からいろんな経験ができると思います。たとえば、私が入社1年目で販売会社への出張に同行したときのこと。当時ある不具合が多発していたので、その説明や支援が目的だったのですが、上司から『日産の代表として行ってもらうから、よろしくね』と言われ、販売会社への説明まで任せてもらったんです。入社したてでも、大切な役割を与えてもらえる会社。だからこそ成長を実感できると思います」

成長できる環境を最大限活かすには、個人としても高いモチベーションで仕事に取り組むことが大切だと語る神宮司。いろいろなことに好奇心を持てる人こそ、日産自動車に向いていると考えています。

神宮司 「仕事をしていく上での原動力があると、強いと思いますね。私の場合は、やっぱり車が好きという気持ちが最大のエネルギー源。今は若者の車離れが進んでいる社会ではありますが、車好きとして、車ファンをひとりでも多く増やしたいと思いながら仕事をしています。

車に乗りたいと思う人が増えてほしいし、車のことを楽しく話せる人がどんどん増えてほしい。そのために私がいまできるのは、車の信頼性を高めることだと思っています。品質保証部の業務にしっかり取り組むことで、仕事を通して、自分の大きな目標を追いかけています」

「車が好き」という思いは、神宮司にとって原点であり、働く上での軸となっています。車がもっと愛されるものになるように。そんな使命感を抱きながら、今日もお客さまの安全を守ります。

日産自動車株式会社

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