遊び半分、真面目半分。DXビジネスに挑戦する社員が大切にする想いとは | キャリコネニュース
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遊び半分、真面目半分。DXビジネスに挑戦する社員が大切にする想いとは

▲2023年3月現在の様子

富士通ネットワークソリューションズにて、ビジネスプロデューサーとして新規事業創出に取り組んでいる伊原 径。何事にも積極的に取り組む一方で、日々の忙しさの中で忘れかけていた大切な軸があったと言います。それを思い出したきっかけを振り返りながら、入社前から今日までを赤裸々に語ります。【talentbookで読む】

「就活オタク」と呼ばれた学生時代。SIer業界をめざした理由とは

2015年に新卒で富士通ネットワークソリューションズ株式会社(以下、FNETS)に入社した伊原。学生時代には、周りから「就活オタク」と呼ばれるほど就職活動にのめり込んでいました。

伊原 「就職活動を始めた当初はBtoC業界に興味があって、なかでも食品メーカーに漠然とした憧れを抱いていました。ただ、食品メーカーについていろいろと調べていくと、世間の休日や祝日がその企業の繁忙期になることがわかってきたんですね。

社会人となった自分の姿を思い浮かべたときに、ワークライフバランスが気になり始めて。BtoCにこだわらず、BtoB業界にも目を向けたほうがいいのかもと思うようになりました」

その後、さまざまな業界の先輩社員との交流会に参加。社員のリアルな声も参考にしつつ、企業研究を進めていく中で、徐々にインフラ業界に惹かれていったと言う伊原。

伊原「それこそ、エネルギーであったり、道路であったり、鉄道であったりと、さまざまなインフラ企業の採用募集に応募していました。ただ、ちょうど私が就職活動をしていたころ、5Gが注目され始めていました。しかも、その技術が東京オリンピック・パラリンピックでも活用されるという話も。インフラの中でも、『通信』が今後の大きなトレンドになるのではと感じ、就活の軸を、通信インフラを取り扱うSIer業界へと大きく変えることにしました」

FNETSは、SIer業界を探していく中で見つけた会社だと言う伊原。ネットワークソリューションの専門企業であるこの会社に入社を決めたのは、ある「ご縁」を感じたからだと話します。

伊原 「『就活オタク』と呼ばれるほど、さまざまな業界、数多くの会社を受けました。それは、就職先を決める上でとても貴重な経験、時間だったと思います。これからは『通信インフラ』だという考えと、入社後のワークライフバランスも大事にしたいと言う想い。その二つを同時に叶えられる会社を探す中で見つけたFNETSから無事内定をもらえ、とても嬉しかったですね。

しかもその連絡があったのが、自分の誕生日だったんです。それはもう『ご縁』だなと思いました」

これまでの業務で培った経験を活かし、新しいビジネスに挑戦

▲2022年度に新設された部門への異動が転機に

FNETSに入社してからは、営業としていくつかの電気通信事業者(キャリア)を担当してきた伊原。

伊原 「みなさん、日常生活でスマートフォンを使っているときを思い浮かべてほしいのですが、もしこの瞬間、急にネットワークがつながらなくなると困りますよね。それが非常時であれば尚更です。通信ネットワークは24時間365日安定稼働させないといけないんです。

そのために、全国各地に拠点となる監視センターが配置されているのですが、少しでも何かネットワークに異常があれば、すぐにそこへ問い合わせがくる運用になっているんですね。そこから、連絡をもらった保守作業員の方が現地に赴き、対応するわけです。その運用プロセスをもっと効率的に、デジタル化できないかと考え、当時担当していたお客様にご提案したことがあります」

しかし、このプロセス改革に対するお客様の感触はあまりよくなかったと言います。

伊原 「キャリア向けビジネスというのは、お客様が新たな通信網や通信サービスを提供するために、お客様の投資計画にあわせ必要な機器や設備等の発注を受けるというのが一般的です。お客様がその通信設備を整備するには、ものすごく巨額の投資が必要で、当然その目も厳しくなります。

プロセス改革は、現場の方々にとってはありがたいかもしれない。でも、その投資によって、お客様やそのビジネス全体にどんな価値を提供できるかを問われるわけです。やはり、そこに難しさを感じましたね」

そんな伊原が8年目となった年に、転機が訪れます。

伊原 「新しい部署が立ち上がることになり、そこに挑戦しようと手を挙げました。先ほども話した通り、今まではお客様の投資があるからわれわれの仕事が生まれるという状態。その新しい部署では、こちらから積極的に提案するのはもちろん、BtoBtoX、つまりお客様の先のお客様を大切にし、お客様のビジネスパートナーとなれるよう日々取り組んでいました」

新しい部署には、自身がこれまで経験したことがないような案件が、時折やってきたと言う伊原。

伊原 「たとえば、携帯電話の基地局を建てるための工事を請け負っている企業があるんですが、話を伺うと、既存ビジネスが徐々に縮小したり、キャリアの計画によって彼らのビジネスも大きく変動したりしてしまうという悩みを抱えていました。

われわれと同じような課題感です。その企業とはお互いの強みを生かした共創型で、ローカル5Gに関連したビジネスを推進できないか、と検討しています」

自分らしさを取り戻す。Purpose Carvingを通して思い出した大切な軸

▲パーパスカービングで自分らしさを取り戻した伊原

新しい部署で、新しいビジネスづくりに挑戦する日々を過ごしている伊原。順風満帆にも見えるその裏で、自身が大切にしたい軸を忘れかけていたと言います。

伊原 「対話を通して個人のパーパスを言語化する『Purpose Carving(パーパスカービング)』を行ったときのことでした。このプログラムでは、自身のライフヒストリーに対し、そのとき感じたことや考えたことを掘り下げ、自分が大切にする『価値観』を掘りおこすワークを行うのですが、そのとき、はっとしたのを覚えています。

自身の過去を遡っていく中で、学生時代に陸上競技の選手だったときのことを思い返しました。種目としては長距離走だったのですが、レース終盤はどうしても辛くなります。では、心折れずに最後までモチベーションを維持するために、何を意識していたかというと、自分なりの『小さな楽しみ』を見つけることだったんですね。それは、何キロ地点まで行けば誰々が応援で待っていてくれるとか、レースが終わればみんなで焼き肉を食べに行けるとか。

では、いまの仕事に話を戻したときにどうだろうかと考えると、そういった遊びの要素がなくなっていることに気づいたんです」

目の前の仕事に集中するあまり、真面目一辺倒になりすぎていたのでは、と気づいた伊原。自身のパーパスに、新しいビジネスを起こす自身の理想の姿を込めました。

伊原 「マイパーパスは『遊び半分、真面目半分。~世の中に楽しさのスパイスを~』です。目の前のことに真剣に取り組む大切さを忘れない。でも、新しいビジネスを起こすには発想の転換が必要で、自分の中に余裕、つまり遊びの部分もないといけないと思うんです。

また、心に余裕が生まれると、自分自身はどうしたいのかを大切にできるようにもなる。このプログラムの受講後から、徐々に自分起点でお客様に提案できるようになっていきました」

強みは「現場」に近いこと。パーパスを胸に実現したい未来とは

▲ビジネスと社内DX活動を通して、FNETSらしい取り組みに挑戦

自分らしさを取り戻し、新しいビジネス創出に邁進する伊原だが、現実はそう甘くはないと話します。

伊原 「ある商談を進める中で、自分の提案には法律で乗り越えられない壁があることが判明したんですね。また別の商談では、セキュリティ上の問題にも直面しました。それは、自分にとって想定外の事態でしたし、理想を現実にするためには乗り越えないといけない壁がたくさんあることを学びました」

ただ、目の前の高い壁に挑むことを諦めず、「自分はこうしたい」という強い想いを持つことは重要だと語る伊原。

伊原 「先ほどの2つの商談は、プロジェクトメンバーのアイデアで壁を乗り越えることができました。それは、現場を熟知しているからこそ出てきた発想で、FNETSにはその道のプロがたくさんいることを実感しました。

また、助けてもらえたのは、自分の強い想いやめざすビジョンに共感してもらえたからだと思いますし、新規事業創出を進めるなかで、それはとても重要なことだと思っています」

現在、FNETS全社で取り組んでいるDX活動にも参画している伊原。その理由とは。

伊原 「新しいビジネスを生み出そうとすると、ビジネスプロデューサー(BP)としての視点だけでは足りず、さまざまな視点から物事を捉える必要があると感じていました。では具体的にどうしたら良いかと考えていたときに、社内DX活動のメンバー募集告知を見つけました。この活動には、さまざまな職種の方が全国から参加しているのですが、視点の違いや多様な価値観にとても刺激を受けています」

そんな伊原がめざす、これからとは。

伊原 「FNETSの強みは『現場』、お客様に近いことだと思っています。BPはもちろん、エンジニア、工事担当が担当するお客様と日々会話したり、その内側に入り込んで作業を行っています。お客様の声を直接集めることができるFNETSだからこその取り組み、全国にいるお客様のためのDX活動を、社内DX活動を通して、またビジネスを通して実行していきたいです」

自分らしさを忘れず、周りにスパイスを散りばめられる存在に。パーパスを胸に伊原らしい道をこれからも切り拓いていくことでしょう。

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