世の中の「はたらくを楽しくしたい」。そんな強い想いを実現するため飛び込んだ人材サービス業界
「朝、通勤電車に乗っている社会人が全然楽しそうじゃない」「後輩たちが営業を楽しめないと悩んでいる」──課題を見つけると世の中でも後輩でも、「自分がなんとかしたい」と立ち上がってきた井出 岳人。連携する組織に熱い想いを届けながら、プロジェクトに巻き込んでいく企画職の最前線を語ります。【talentbookで読む】
楽しくはたらく“かっこいい大人”を増やしたい。自分の軸はそこにある
「日本の大人って朝からつまらなそうだな。働きに行くのって楽しくないのか?」
学生時代、朝の満員電車に揺られながら、私はいつも覇気がない社会人のことが気になっていました。一方で、4年間アルバイトをしていた大手アパレルブランドの社員はハードワークにも関わらず、すごく楽しそう。「このギャップってなんだろう?」と。「せっかく働くなら、自分は楽しく働きたいし、そういう人があふれる世の中にしたい」。それが私の軸であり、人材サービス業界に興味を持った一番の理由です。
就職活動の際、面接で会った人たちが、最も楽しそうに仕事や「会社でこんなことがやりたい」という未来を自分自身の言葉で語っていたのが旧インテリジェンスでした。だから私も、「ここなら楽しく働けそう!」「世の中のはたらく人たちを楽しく働いている状態に近づけることができるかもしれない」と決断できましたね。
入社して約3年間は、アルバイト求人メディア「an」の営業に携わりました。ここでは求人広告の作成スキルを磨いたことで採用成功率を高め、「an」を売るというよりは、“自分を売る営業”の手法を身につけました。採用成功につながると企業顧客とさらに深く濃いお取引きがかない、結果として担当領域の売り上げやシェアが伸びてMVP等を受賞することもできました。
ただ、メディア自体は競合になかなか敵わず苦戦していました。そこで、現場で培った知見を商品に活かして商品力を高めたいという想いと自身の成長観点から、キャリアチャレンジ制度を活用して、「an」の商品企画グループに異動することにしたんです。
個人の集客戦略をもとに販売戦略を練って現場に展開をしていく組織で、「フードプロジェクト」の立ち上げに携わり、本当に泥臭く、全国の営業所回りなどもしました。徐々に販売施策を広め、「an」の飲食業の業界シェアを前年比で約150%に伸ばすところまでに成長したんです。大きな手応えはあったのですが、残念ながら媒体としては2019年8月にクローズ。力及ばず、とても悔しい想いをしました。
ほぼ0→10で事業の成長に貢献し、独自のビジネスモデルの構築も実現
2023年3月現在担当しているのは、転職エージェントのための人材データベース「dodaMaps」とハイクラス人材の転職サービス「doda X」のビジネス企画職です。着任当時は営業担当は6人、企画担当は私1人という小さな組織で、「doda X(当時 iX)」も立ち上がったばかりでした。dodaMapsは5→10、doda Xは1→10というタイミングでしたね。事業のKGIやその足元のKPIを設定するにも、データすら自由に見られる環境がなかったり、スカウトメールに返信するサイトもスマホに対応していなかったりと、いったい何年前のサービスなのかと驚く状況でした。
最初の半年で、事業やプロダクトのKPIを可視化し、課題を早く発見できるようデータ環境整備も進め、スマホ対応を含めたUI/UX改善、販売戦略などをゼネラルマネージャーと協議し、優先順位をつけ実行。2020年度からようやく前向きな企画が出せる形になりました。
大きなチャレンジはdodaMapsの新しい課金形態の導入検証を実施したことでした。成約課金型ではビジネスグロースをなかなか見込めなかったことと、一方で転職希望者はより多くの転職の選択肢を求めていることから、今までの市場にはないエントリー課金型のモデルを作り、dodaMapsの利用ハードルを下げ、より多くの転職エージェント様がdodaMapsを利用できる状態をつくることをめざしました。
結果として、転職希望者のUXを高め、ビジネスグロースにもつなげることができました。来期以降は、さらに大きく飛躍する見込みも立ち、現在は安定稼働中です。また、企画職は現在8人に増え、営業組織も含め統括部で20人ほどの規模になりました。少人数で、年間十数億のビジネスをつくっているので、とてもやりがいがあります。
組織がつながり一体感のあるビジネスを実現する醍醐味。企画はその中心にいられる
入社3年目の営業時代の話に戻りますが、当時担当していた「an」は競合他社に勝る優位性がありませんでした。1、2年目の後輩たちに「競合を使った方が採用成功できると思っていながら、「an」を売りに行くことがすごく苦しい」と打ち明けられたことも。当時、営業でのキャリアアップも打診されていたのですが、「これではダメだ」と思って挑んだのが企画職でした。
飲食業界に注力した「売れる商品開発」を経験してみて、もっとも課題なのは商品力の前に、営業組織と企画組織の連携が全くとれていないことだと気づきました。営業はクライアント、企画はユーザと、見ている方向も異なっていたのです。そこを一つにまとめ、「ユーザが求めている案件を掲載し、クライアントに応募が集まるメディアをめざして一緒に頑張りましょう!」という共通の世界観を描くことがいかに大切だったか。結果、150%成長でシェア奪回をはかれたことは本当に大きな成功体験でしたね。
今も営業組織やプロダクト組織、マーケ組織とビジネス成長に対して真剣に議論して、一体感のあるサービスを作る体験ができています。ビジネスの成長に対して直接的に関わり、組織をつなぎながら大きな影響力を持てる企画職はチャレンジしがいがあります。
また、事業のストーリーを考えた上での提案は、とても歓迎される文化があります。その自由度は高いですし、チャレンジを許容してくれる組織風土が根づいています。
上司とも本当に近く、まさに“壁打ち”できる距離感ですね。周囲に「それ持って行くんですか?」と驚かれるような殴り書きのアイデアを持って、まずは1回ぶつけに行こうというのもOKです(笑)。何より私自身が、いろんな人の意見をもらいながら企画を練り上げていくタイプ。1人で10時間考えるより、3人と3時間ずつ議論した方が効率的だし、いろんなアイデアが生まれてくると感じています。
たとえば、社内で蓄積されてきたナレッジを私たちは“秘伝のタレ”と呼んだりするのですが、それをリソースと捉え、ビジネスの成長に活用できる場面も多々あります。自学自習で自らのスキルにもできますね。
そういう “秘伝のタレ”がたくさん眠っているのは、やはり多彩な事業を展開するパーソルキャリアという大きな船だから。「こんなリソースを使って、こういうことがやりたい」と考えるなら、実現の可能性は十分ありますよ。
まだまだ夢は道半ば。必ず実現したい企画を温めながら、さらに前進したい
パーソルキャリアの企画職の仕事は、単純なデータでの勝ち負けの判断だけで終わるのではありません。
なぜなら、私たちは誰かの転職という“人生に何度もあるわけではない意思決定”に関わるわけですから。それが誰かの人生の幸福度に直結すると思うと、その存在価値も大きいですね。
社内にDritという新規事業を企画提案できる創出プログラムがあるのですが、「an」がクローズする直前に、このDritにチャレンジした企画があります。
それは個人が自分自身の理想のキャリアをもっと簡単に見つけ出せる世の中にしたいという想いから生まれた企画でした。こんなロールモデルがあって、こんな働き方があって、進む先にはこんなキャリアの選択肢があって……。という個人向けのキャリア教育のようなコンテンツで、そこから個人が理想のキャリアを意思決定できるような世界をつくる、「シゴトーク」というサービスです。
当時は事業化することはできませんでしたが、今でも「個人が自分自身の理想のキャリアをもっと簡単に見つけ出せる世の中にしたい」という想いをもって日々業務に向き合っていますし、今携わっているdoda XやdodaMapsで、そういう世の中に近づけることができると信じています。
自身の想いと、仕事が接続している状態は、充実感があり、働いていて楽しいと感じます。仕事という感覚ではなく、熱中する感覚に近いですね。パーソルキャリアには、自分と同じように仕事に熱中している人たちが多いと感じています。また、フレックスタイム制もあり、働き方はとても柔軟です。リモートワークも定着しているので、私も朝夕は保育園の送迎に行って、家事育児で1時間くらい中抜けする、ということもあります。
強い組織とは、一人ひとりが自立自走できるものだと思います。あまり思考の枠組みや既存の価値観にとらわれず、新しいことに前向きにチャレンジしていける方と一緒に働きたいです。
最後にもう一度。“パーソルキャリアではたらく”は、めちゃめちゃ楽しいですよ!
※社員の所属組織および取材内容は2023年2月時点のものになります。
※社員の所属事業部名称は、2023年4月時点での名称となります。