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キャリアにはアップもダウンもない。人事制度を活用して、自分らしい働き方に挑戦

仙台オフィスで営業職として活躍する北野 明子。1993年にリクルートスタッフィング(以下、RS)に入社以降、ライフステージの変化に合わせ二度の退職を経験。やりたい仕事と育児の両立に悩みながらも、現在三度目の復職を果たし活躍する彼女に、自分らしい働き方について聞きました。【talentbookで読む】

人と企業をつなぐ。派遣営業は、関わる人に喜んでもらえる仕事

短大を卒業後、入社した証券会社では、営業として個人のお客さまに投資信託を販売していました。「人に喜んでもらえる仕事がしたい」ということを軸に、大切な資産形成のお手伝いができるということに魅力を感じ入社しましたが、当時はバブル崩壊の真っ只中。株価が下がる一方で、自分が力になれている実感を持てず、「私は、何をしたら人を笑顔にできるのか」と悩む日々が続きました。

ただ、営業として人と接すること、目標を追いかけることは本当に楽しく、自分に向いていると感じていました。「別の業界の営業職に挑戦してみたい」と探した先に出会ったのが、人材派遣事業を担っているリクルートスタッフィングだったんです。

人材派遣は、“仕事を探している方”と“人材を求めている企業”の両者をつなぐ役割を担っています。両者から“ありがとう”と言ってもらえる。「派遣スタッフ・派遣先企業・派遣元(私)が作る三角形がとても好き」と感じました。

今なお強く記憶に残っているのは、入社して2年が経つころに起こった“阪神・淡路大震災”の経験です。当時は関西に住んでいて神戸支社の立ち上げに携わっていました。

震災直後、多くの混乱がありましたが、地元の人々や企業は、がれきだらけの街から復興に向けて力強く動き出していて。その姿に私自身も「この地で頑張る派遣スタッフの方と神戸の街の役に立ちたい!」と励まされました。

このような非常時でも、就業機会を生み出し、派遣スタッフの雇用と生活を支え、神戸の街の復興に一助になる人材派遣の仕事に誇りを感じました。

そんな印象深い出来事もありましたが、夫の海外転勤をきっかけにリクルートスタッフィングをいったん離れることに。オランダのアムステルダムに移り、専業主婦として約4年間を過ごしました。

海外生活は新たな景色を見せてくれましたが、一方で物足りなさを感じていたのも事実です。“駐在妻”として、周りの方からは「北野さんの奥さん」と呼ばれていました。そのたびに、“北野 明子”という1人の人間として認めてもらえていないような、モヤモヤを抱えてしまって……。

「また、仕事をしたい」「“自分自身”が、誰かの役に立ちたい。達成感が欲しい!」と、仕事を離れたからこそ、より一層強い思いが込み上げてくるのを感じました。

もっと働きたい。でも、子どもたちにも向き合いたい。葛藤に揺れた二度目の挑戦

帰国後に住まいを東京に移した私は、以前お世話になっていたマネジャーから声をかけてもらい、再びリクルートスタッフィングに入社。専業主婦の4年間分を取り戻すかのように、そして水を得た魚のように、朝から晩まで働きました。マーケットの大きい東京でダイナミックな仕事もでき、とても充実感がありました。

4年後、長男の産休・育休で約1年間のお休みを経て復職してからは、自分の働き方が大きく変わりました。たとえば、時間に制限なく、納得いくまで仕事をしていた以前とは異なり、子どもを保育園に迎えに行くまでにその日の業務を終わらせなければいけません。焦りばかりが募り、いつも時計とにらめっこをしているような感覚でしたね。その後、気持ちが宙ぶらりんな中、次男も出産しました。

会社は時短勤務制度がありましたし、上司は業務分担の配慮をしてくれました。それでも自分が思うように仕事が進まず「もっと残業ができたら……」と歯がゆく思う一方で、「幼い子どもたちに向き合える時期は今しかないから、子どもとの時間も大切にしたい」という気持ちもあって。どちらもまぎれもない本音だからこそ、ジレンマを抱えて悩んでいました。

しばらくの葛藤の日々を経て、私は再び退職を選び、家庭に入ることを決意します。

決断を後押ししてくれたのは、産休中に通っていた「GCDF-Japan」というキャリアコンサルタント講座での学びでした。そこで、講師の先生から「キャリアにはアップもダウンもない。キャリアとは、あなたが歩んできた人生の轍なんですよ」と言われ、その言葉にとても勇気づけられたんです。

私も、自分なりの“轍”を描いていけばいいのかもしれない。一旦仕事から離れることも、きっと私の人生には必要なフェーズなのだと思えるようになりました。

2010年、夫の仕事の関係で家族そろって仙台に移住することに。退職によって生まれた余白の時間を使って、子どもたちに今まで以上に向き合い、PTAの役員をしたり、地元の大学に編入して心理学を学んだりと、今までとは異なる領域でチャレンジや楽しみを重ねました。

大学卒業後の1年間は、高校の進路指導室に入り、就職希望者に対してのキャリアアドバイザーも経験しました。さらに、2013年から3年間は、子どもたちと共にオーストラリアで暮らしました。いつかやってみたかったことを、存分に味わえた期間でしたね。

「もう一度思いっきり働きたい!」新人事制度の活用で、パートタイムからフルタイムへ

帰国後、また仙台で暮らし始めました。

今度は、ワークとライフの両立が可能な短時間勤務の仕事を探すことにしました。ですが、残念ながらやりたい仕事内容×短時間勤務では、なかなか希望する条件では見つけられませんでした。

そんな中、わらにもすがる思いで向かったハローワークで、1件だけヒットした求人募集を見て驚きました。なんと、またもやリクルートスタッフィング……!そこの仙台オフィスでの仕事だったのです。ご縁に導かれるように応募し、復職が決まりました。

入社後に担当したのは、“キャリアサポーター”と呼ばれる、派遣スタッフの方の就業を主にサポートするポジションでした。日々、派遣スタッフの方と面談し、安心してスタッフの方が働ける環境作りをすることがミッションです。一人ひとりと常に真摯に真剣に向き合い、寄り添うことを心がけました。当時は、パートタイムでの入社を選びましたが、社会とのつながりをより感じることができる仕事内容でした。

時短で勤務時間が限られてはいましたが、外回りの移動効率を考えつつ、リクルートスタッフィングのオフィスに立ち寄れるタイミングでは集中的に事務作業や社内ミーティングをこなすなど、スケジュールを工夫しつつメリハリつけて働けることがとてもありがたかったです。在宅勤務が推奨されており、コロナ禍でも問題なく業務ができました。

3回目の入社から6年経ち、子どもが成長しだんだんと手が離れてきたタイミングで、私はまた今後のキャリアについて考え始めました。

悩んだ末、意を決して、上司に「フルタイムの営業職に戻りたい」と相談したところ、RSが2022年10月に導入した“新人事制度”の存在を知りました。

新人事制度は、これまで総合職や契約社員、パート職……など分かれていた雇用形態の垣根をなくすというもので、“ミッションスタイル(成果型)”と“ジョブスタイル(遂行型)”の2つに再編されました。

たとえば、私のように初めは“ジョブスタイル”のパートタイム・短時間勤務で入社していても、途中から「もっと営業職にコミットしたい」と考えたときに、“ミッションスタイル(成果型)”のフルタイム勤務を希望できるようになったんです。

「もう一度思いっきり働きたい!」そんな私の気持ちにも応えてくれる制度変更だったと感じます。

壁にぶつかりながらも、自分の気持ちを大切に進んできたから今がある

これまでのキャリアを振り返ると、夫の転勤、育児などプライベートの変化に合わせて、都度自分の道を自分で選んできました。

転職・退職・復帰……さまざまありましたが、現在は、フルタイムの営業職として仙台市の中心部エリアを担当しています。私の1つの行動が派遣スタッフの人生を変え、派遣先企業の事業運営に影響を与えていることに責任と誇りを感じています。

また、部内でナレッジの共有をしたり、組織内のコミュニケーション活性化に向けた企画を運営したりと、新たな役割も増えました。

私のように、同じ会社に三度も入社した人なんて周りではなかなか聞きません(笑)。その上、ライフタイルや自分の意志に合わせて勤務形態も柔軟に変えることができました。機会を与えてくれたリクルートスタッフィングには、本当に感謝の気持ちでいっぱいです。

最初の入社当時に感じた「派遣営業のお仕事って、やりがいがあって楽しい!」という気持ちを、今も噛みしめながら日々を過ごしています。派遣の三角形が好きなんです。

これまでのキャリアを振り返ると、予期せぬ出来事に翻弄されながらも、がむしゃらに突き進んできました。「もっとこうしておけばよかった」と反省した場面も、数えきれないほどたくさんあります。

ですが、証券会社からリクルートスタッフィングへ転職したとき。仕事と育児の両立に悩んで、二度目の退職を決めたとき。仙台のハローワークで偶然リクルートスタッフィングの仕事を見つけたとき。どの瞬間も、自分の気持ちに素直になって決断してきました。

今の状況にモヤモヤを感じたら、思い切って持っているものを手放してみる。ピンときたご縁には、ありがたく乗っかってみる。それが、自分らしい生き方なのかな、なんて感じています。

今でもふと、キャリアカウンセリング講座で言われた「キャリアにはアップもダウンもない。キャリアは、あなたが歩んできた人生の轍です」という言葉を思い出します。

現在、担当している派遣スタッフの方がキャリアに迷われたとき、その気持ちに共感し、微力ながらもこれまでの経験を糧に寄り添い、そっと伴走していきたいなと思っています。

私自身もこれからも、仕事やプライベートでの悩みは尽きることなく出てくるでしょう。そのたびに、家族や会社の人たち、そして自分自身と相談しながら、人生を楽しんでいきたいと思います。

※ 記載内容は2023年5月時点のものです

株式会社リクルートスタッフィング

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