人生のレールを敷くのは自分──感謝と責任を胸に歩むマネージャーへの道のり | キャリコネニュース
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人生のレールを敷くのは自分──感謝と責任を胸に歩むマネージャーへの道のり

▲学生時代の森川。サークルの友人との卒業旅行にて

2020年4月に新卒で株式会社ウェルカムに入社した森川 尭。デザイングループ「TODAY’S SPECIAL」で店舗マネージャーを務めています。未経験で入社した森川が、ウェルカムでの挑戦を決意した理由は学生時代に遡ります。現在に至るまでの道のりと、描いている未来について紐解きます。【talentbookで読む】

レールの上を歩いている自分に違和感を持ち、進学を機に一人暮らしに挑戦

3人きょうだいの末っ子として生まれた森川。歳の離れた姉と兄の後に生まれた彼は、幼少期の性格をこう振り返ります。

「姉と兄の背中を見て育ったので、幼いころから良く言うと“大人びた子ども”だったと思います。悪く言うと“計算高い子ども”ですね(笑) 。幼心に、『こうしたら叱られる』『これを言ったら褒められる』と考えていたので、今よりも周りからの見られ方を気にしていたんだと思います。

そのため幼少期は人に合わせて行動ばかりしていました。そのときは無意識だったので、窮屈だと感じたことはありませんでしたが、大学進学を機にガラッと変わることができました」

森川が大学進学を考えたときに、軸にしたものが2つありました。

「小さいころからブロックでひたすらモノづくりをしたり、手を動かして1人で熱中したりすることが多かったので、デザインや建築、もしくは国際関係を学べる大学に進もうと考えたんです。

国際に興味が湧いたのは、私が生まれる前に、両親がアメリカで仕事をしていたことがきっかけになりました。姉と兄は帰国子女なんです。自分だけ海外での思い出がないので、アルバムをめくるとそのときの写真があったり、家族との会話の中で海外生活の話が出てきたりすると、羨ましかったです。

海外の特集をしているテレビを見ていると“日本の外にこんな場所があるんだ”といつもワクワクしていました。家族が生活していたこともあって、海外についてもっと知りたいと思う気持ちが強かったと思います」

悩んだ末に、建築系の学びを深められる大学への進学を決めた森川。静岡で生まれ育った彼は、ここで初めて故郷を離れ関西地方へ。入学してすぐに入ったサークル活動を通して、現在の価値観が生まれたと話します。

「高校時代まではなんとなく、“レールの上を歩いている”ような感覚がありました。そこに窮屈さを感じていたのも事実です。大学では、自分を知っている人のいない場所で一人暮らしを始め、自分のためにレールを敷いていきたいと思ったため、関西へ思い切って引っ越すことを決めました」

入学後にサークルの勧誘を受けて、さらなる転機を迎えたと言う森川。

「大学で友人とランチしているときに、途上国で家建設をするボランティア団体の先輩から声をかけられたんです。『海外に行けて、家を建設できて、とっても楽しいよ』って。今思うと、ちょっと怪しいですよね(笑)。でも、私にとっては海外と建築がピッタリ重なって、すぐにそのNGO団体のサークルへ参加することを決めました」

世界へ飛び出してみる。多様な価値観を持ったメンバーとともに歩んだ大学時代

▲2017年、フィリピンでのボランティア活動時

心を動かされた森川は、そこから4年間、ボランティアサークルへのめり込んでいくことになります。

その活動の中でも印象深かったことをこのように話します。

「海外での家建設の経験ももちろん思い出深いものですが、海外に行くまでのチームビルディングの時間が印象に残っています。『みんな違ってみんないい』のように個を知り尊重することを大切にするサークルで、毎週のミーティングでは、正解がないようなテーマについてのディスカッションをよくしていました。

サークルにはさまざまなタイプの人がいましたが、そんな人たちと対話を繰り返す中で、第一印象はこれといってなかったメンバーも、“こんなにおもしろい考えを持っているんだ”と気がついていくんです。

それまでのレールに沿った人間関係の中で過ごしていた自分にとって、さまざまな価値観を知れたこと、それとともにどんなヒトもその人ならではの魅力やおもしろさがあるんだなと知ることができました。その気づきはその後の経験や今の仕事にも活きています」

そして大学4年生の春、サークル活動をやり遂げた森川はある決断をします。

「大学を休学し、世界一周に行くことを決めました。3年の秋頃から周りが就職活動を始め出し、自分自身も将来について考える中で、社会に出る前に多くの国に行き、いろいろなものを見てみたいという想いがあり、世界一周を考えるようになりました。

ただ、世界一周も休学も、自分にとっては大きな壁に見えていたんです。“普通”の人はあまりすることではないと思っていたんです。でも、普通ってなんだろう?同学年の友人や先輩に相談したり、自分自身と向き合ったりして、世界一周に行ったときの自分とこのまま就活を始める自分を天秤にかけて考えて、海外に飛び出した自分の方が魅力的に感じたので休学することを決めました。

反対する両親を説得していくうちに『ただ単純に世界一周するだけなら、1年間を使う意味がない』と自分でも感じ始め、休学し、自分が世界一周に行く“理由”を探し始めました。

最終的には“世界中のボランティアプログラムに参加しつつ各国を周り、出会ったヒトに大切なモノを絵に描いてもらい、形として残る世界一周にする”という理由ができました」

そして森川は、それから9カ月間で約20カ国を回る旅へと出発していきます。

「フィリピンやモンゴル、ネパール、インド、エジブト、南アフリカ、スペイン、メキシコ、チリ……。各国を回りながら農業ボランティアや教育ボランティアなどさまざまな活動に参加しながら親しくなった方に『あなたの一番大切なモノを絵に描いてください』とリクエストをして、集まった絵葉書は200枚以上になりました。

目的とゴールがあったので、この9カ月間はあっという間でしたね。自分の価値観をさらに広げてくれた大切な経験です」

そして、日本へ戻ってきた森川は、就職活動にも自信を持ってスタートを切ることができました。

ウェルカムと出会えたことは“運命”──未経験の職種でも、ここで働きたいと思った

▲2018年、世界一周時インドのボランティアにて

目的を持った世界一周の旅から帰って復学した森川は、多様な価値観を手に入れて就職活動のスタートを切ることができました。

「世界一周から帰ってきて、本当に自分の興味のあること、自分の好きなモノがわかりました。就職活動をスタートするときも、“会社の性格”と“理念”に自分が心から共感できるかということを軸に、ピッタリ自分にハマる企業を探し始めました。

就活当初はいわゆる大企業ではなく小規模な企業のほうが自分には合っていると思っていたので、ナビサイトは使わず、一つひとつ企業のHPを見て、問い合わせフォームから直談判するような形です(笑)。ただ1人で企業を探すのに限界を感じてナビサイトに登録したタイミングで、たまたま出会ったのがウェルカムでした」

ウェルカムとの出会いを運命だと森川は言います。

「ナビサイトに登録して、検索機能で興味がある分野の企業を探していたときに、ウェルカムの対面による説明会が、2日後に開催される告知を見かけたんです。理念にも直感的に共感するものがあったのですぐにエントリーをしました」

ウェルカムの魅力が、森川へと伝染していきました。

「ウェルカムの説明会は、ヒトとヒトで対話できている感覚で、アットホームな雰囲気に居心地の良さを感じました。ナビサイトでは文字で、ウェルカムの理念である“感性の共鳴”という言葉に共感していましたが、実際に説明会に行って話を聞いたことで、それが自分の中にさらに深く入ってきました。この会社の性格、考え方が自分とピッタリ合っていると思ったんです。

後押しになったのは、自分が特別好きだったフラッシュモブの動画を説明の中で使用していて、人事の方全員がとても好きだったこと。運命だ、と思ってしまいましたね(笑)」

選考も順調に進み、森川は無事にウェルカムの内定を手に入れ、入社を決意します。初めての配属先は「TODAY’S SPECIAL」。初めて販売職に挑戦する森川ですが、入社するタイミングで新型コロナウイルス感染症が流行り始めました。

「初めての販売職でしたが、そこに不安はあまりありませんでした。緊張はしますが、学生時代に『初めて』に飛び込み続けていたので。不安よりも好きだと思える会社、ブランドで働けることが楽しみでした。

しかし、ちょうど新型コロナウイルス感染症が流行り始め、4月・5月はお店自体が休みになってしまったんです。ただ、そのタイミングで人事の方や同期との研修や、デザイングループの清凉さん(取締役、デザイングループ長:清凉 昌浩)が仕切りの研修をオンラインで実施してくれました。

社会人としての心構えやブランドについて理解する時間があったことで会社とお店のことがさらに魅力的に感じられるようになりました」

自分らしく生きたい──“感謝と責任”から生まれるしあわせな生き方

▲現在の森川

2020年6月ごろから、ようやく店舗でお客様を迎えられるようになった森川。「TODAY’S SPECIAL」に関わり続けている中で印象に残っている出来事を話してくれました。

「1つは、お店の中で業務改善を進めることができたこと。働いていく中でもっとこうしたら働きやすいなと感じる部分がいくつか見えていきました。仕事の流れを理解してきた段階で上長に提案したら、快く後押しをしてくれました。改善することができたときは達成感とともにお店は自分たちで変えていけるんだという気づきは大きかったです。

もう1つは、2022年にブランドが10周年を迎えたタイミングで、作り手さんにインタビューして、記事にする仕事を任せてもらったこと。作り手さんの声を聞いて、扱っている商品一つひとつに対する愛が深まりました。普段関わることのできないヒトと仕事をする経験ができた上に、それが記事としてカタチに残ったので思い出に残っています」

自身の功績よりも、お店の仲間がどうしたらもっと働きやすくなるか、お客様に喜んでいただけるのかを考えながら日々仕事を進める森川。そんな森川の価値観とは。

「“感謝と責任”という2つの言葉を学生時代から大切にしています。初めてフィリピンへ訪れたときに、自分と現地の人のしあわせの物差しが余りにも違うことにショックを受けたんです。日本では当たり前に享受できていること──毎日ご飯が食べられて、健康で生きられて、寝る場所があってって、それだけでしあわせなはずなのに、他と比べて悲観的になる自分がいました。

自分のしあわせのハードルを下げて、なんでもありがたく思うことができたらもっと楽しく生きることができると感じました。

責任というのは、良いことも悪いことも今の自分の環境や境遇はすべて自分がやってきたことの結果として、受け入れることのできる強さを持つということです。

マネージャーに就いたときに、今この瞬間までのやってきた結果を評価してもらうことができたと思いました。なんでも自分事にして、自分が取る行動には仕事でも私生活でも自分事として、責任を持ち生きることを心がけています」

生きていく上で大切なコトに気がついた森川。そんな森川が描くビジョンを次のように語ります。

「周りのメンバーから『森川はいつも楽しそうに働いているな』と思ってもらえるヒトになるコトが直近の目標ですね。

マネージャーという立場はもちろん大変なコトもありますが、それ以上に、自分の好きな価値観を持つブランドの中で働けていることにしあわせを感じています。メンバーがそれぞれ楽しく働けて、それを見たお客様も働いているヒトが楽しそう、と思ってもらえるお店を作りたいです」

そして最後に、森川の最終的なゴールについて話を続けます。

「何年先になるかわからないですが、自分がウェルカムでやり遂げたいコトを全うできたと思えたときには、自分のお店を作りたいですね。好きな場所で、好きなヒトたちと。もっともっと成長して、私のフィルターを通して自分の好きなヒト・モノが溢れているところで生きていけたらしあわせです」

自分らしく生きていたいとインタビューの中で何度も言葉にした森川。それは、高校時代に勇気を出し、殻を破って自分のレールを自分で作り上げてきたからこそではないでしょうか。森川の挑戦にはこれからも目が離せません。

※ 記載内容は2023年6月時点のものです

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