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【キャリア入社3名が語る】トヨタの電池事業で道を拓いていくおもしろさ

自動車業界において技術革新の先駆者であるトヨタ自動車は、いま注目を集めている電池技術においても積極的な開発と投資を行っています。キャリア入社した柿下 健一、水野 典宏、渡部 雄三が、それぞれ取り組んでいることや前職の経験を活かせていると感じること、トヨタの電池事業領域で働く醍醐味やビジョンを語りました。【talentbookで読む】

カーボンニュートラルの実現をめざすトヨタの電池事業を、それぞれの立ち位置で支える

電池事業を通じて世界中のお客様に「サスティナブル&プラクティカル」な商品をお届けし、カーボンニュートラルの実現をめざすトヨタ。キャリア採用で入社した3名は、先行開発を柿下、量産開発を渡部、生産技術開発を水野といった、幅広い領域でトヨタの電池開発に携わっています。

柿下:私は、先行電池の開発部隊で、いま世の中で注目されている全固体電池の量産化に向けたプロセス開発に従事しています。関係者と議論しながら、全固体電池の作り方を決めていくのが主な役割です。お客様によい電池、付加価値の高いクルマをお届けできるよう、日々研究開発を進めています。

電池系は成長産業で、トヨタはそのパイオニアです。電池が世の中に広まっていったとき、われわれが考えた工法や作り方が及ぼす影響は大きいと思います。自分の仕事の成果が「幸せの量産」につながると思うので、非常にやりがいを感じます。

渡部:私の仕事は、水野さんの仕事の前工程に当たる、電池そのものの生産です。パナソニックホールディングスとの共同出資による子会社、PPES(プライムプラネットエナジー&ソリューションズ)姫路工場で、現在市場に供給している角型電池モジュール生産設備の新規開発や、次世代角型電池モジュール拠点拡大計画を推進しています。

電池事業が全世界に拡大していく中で、さまざまキャリアや多様な考えを持つ人たちと力を合わせ、チームでものづくりをしていけるのがおもしろいと感じています。

水野:私は、BEV/PHEV用リチウムイオン電池パックの組立ラインを作る仕事をしています。電池パックとは、車両に載せるために電池モジュールや制御機器類を1つのパッケージにしたもののこと。開発中の電池パックの図面をベースに自動組立ラインのレイアウトや導入設備の仕様を検討し、製造現場や設備メーカーと相談しながら組立ラインの具現化を実施しています。

設計・製造・設備メーカーの3者を巻き込む必要があり、利害の背反もあるケースが多いので、非常に難しいポジションですが、トヨタが掲げる「2030年にBEVの世界販売台数350万台」という目標を実現する上で重要な役割を担う仕事だと考えています。

電池開発に関わる多様な職種があるから、他業種で培ったものづくりの経験を活かせる

トヨタの電池事業では電池の専門家だけを求めていると思われがちですが、電池知識は必須ではありません。多様な職種とキャリアパスが存在するので、幅広く活躍の場があります。

柿下:私の前職はフィルム関連の会社で、高機能フィルムを作ってきました。入社以来ずっと配属されていた生産技術センターの解体を機に、「成長産業」かつ「プロセス開発ができる」会社に身をおき、自分の仕事の価値を高めていきたいと考えて転職しました。

業種は異なりますが、薄いシートから作りあげる工程はフィルムも電池も同じで、技術的な親和性があります。また、前職で培った問題解決力や開発力は、現職にそのまま活かせていると感じています。

水野:前職は国内大手自動車メーカーで、主に内製エンジン組立設備の設計をしていました。生産ラインからオーダーをもらい、それに応える設備を設計する仕事はやりがいがありましたが、今後の設備投資計画が縮小傾向だったことから、よりチャレンジできる環境を求めて転職しました。

前職での設備作りの経験は、現職で設備メーカー様とのコミュニケーションですごく役立っていると感じています。同じ作り手の目線で話すことができるので、設備の具体的なイメージの共有がしやすく、やりとりがスムーズに進むんです。

またトヨタは前職と同じモビリティ業界ですが、1つの物事の決定に対して関係者間できちんと認識を共有して合意することを大切にしています。チーム全体で情報共有をし、全体最適をめざして進めるスタイルです。

渡部:私は新卒で派遣会社に入社してトヨタに配属されていました。任期満了後、キャリア採用応募を経てトヨタに入社しました。

もともとクルマづくりに興味があり、志望して生産技術部門に配属してもらい、駆動系部品の生産技術一筋で、設備開発や生産ラインの立上げに携わってきました。異動になるまで電池のことはまったく知らなかったのですが、やり方には似通った部分があり、ものづくりの根本となる考え方は変わらないと気づきました。

人に対しても仕事に対しても誠実に向き合うことで、チーム全体で前に進んでいける

電池事業はまだ新しい領域で、仕事のやり方も定まっていない部分があります。決まった枠の中で仕事をするよりも、道を拓いていく気概のある人が活躍できる環境です。

柿下:全固体電池プロセス開発を担当した時、電池セルの構造効率を飛躍的に上げる設計が提案されました。電池としてはうれしいですが、誰もやったことのないプロセス開発で「大きなチャレンジ」が必要な状況でした。私は前職でも開発をしており「できない理由より、できる方法を考えよう」というマインドだったので、課題を分解して「こういった進め方であれば実現できるのでは」と周囲に提案をしたんです。

他部署とも連携しながら進めた結果、3つあった飛躍的に構造効率を上げる方法をすべて実現することができました。短い期間でしっかり成果を上げられ、それが現在手がける電池の構造の一部になっていて、印象に残っています。

水野:私が印象に残っているのは、入社して最初に担当したプロジェクトで感じた製造現場の人たちとの人間関係です。設備を立ち上げる段階で不具合が出てしまい、組立ラインが予定通り動かなかったのですが、生産現場の方々が工夫して組立作業の練習期間を短縮してくれて、その期間で不具合対策を完了し計画通りにラインを立ち上げることができました。

トヨタのものづくりの現場には組立作業やその教育に精通したスペシャリストがいて、プライドと責任をもって仕事をしていると感じる出来事でした。「時間は現場で作ってやる。後は頼んだぞ!」と言われた時、強いチームには信頼関係が欠かせないこと、その構築のためには人や仕事に対して誠実に向き合うことが大切だと感じました。

渡部:私は電池事業領域に異動してまだ半年ですが、携わっている仕事がニュースで紹介されるのを見るたびに、プロジェクトの規模感や影響範囲の広さを再認識しています。違う世界に来たような感覚がありますが、所属部署や協力会社様の雰囲気がよいので、過度なプレッシャーを感じることはありません。守備範囲を大きく構え、前のめりで仕事に取り組めています。

「電池」という稀有な存在だからこそ、変化を楽しみ、産み出すところを味わっていける

電池事業はキャリア入社のメンバーも多く、プロジェクトの規模に比例して幅広く活躍の場があります。

柿下:トヨタで電池事業に関わる醍醐味は、研究開発投資や設備投資が大きく、やりたいことに挑戦できることだと思います。ものづくりの目線では、まだまだ作り方を変革できる時期に電池に携わり、新しいものを産み出して量産につなげていくところを味わえるのが魅力です。

化学、電気、機械、システム、デジタル……。バックボーンが違えば、価値観も、持っている技術も違います。多様なメンバーがいるからこそ、チームの総合力が高くなるんです。

直近の目標は、全固体電池をお客様に確実にお届けすることに尽きますが、その延長線上に、「トヨタのBEVって良いね」と言われる姿を思い描いています。

水野:クルマは100年以上前に生まれた歴史ある製品ですが、電池分野は今最も技術革新が盛んで、日進月歩で進化している分野の1つだと思います。自分たちがその技術革新の先駆者となり、開拓していけるところが醍醐味だと思っています。

いまのビジョンはまず担当している電池の生産拡大をやりきること。ユーザーにとってBEVやPEHVが魅力ある選択肢になる社会を実現したいです。

渡部:さまざまなキャリアを持つ仲間たちと、これだけの規模で1つのことに取り組む経験は、きっとトヨタでしかできません。そこで技術開発に携わり、自分の色を入れていけるのは技術者として幸せなことだと感じています。

水野さんと同じく、私もユーザーさんに電池を手に取ってもらい、BEV、PHEVを普及させていくことが当面の目標です。そして、長期的には次世代型電池の事業拡大をリードしていける人材になりたいと思っています。

「カーボンニュートラル」と「移動価値の拡張」をめざすモビリティ業界の最前線で電池事業に携わり、これまでの経験を活かしながら挑戦し続けている3人。ものづくりに情熱を持ち、変化を楽しめる人なら、3人のようにトヨタで成長機会をつかみ、電池事業の未来を作っていけるのではないでしょうか。

※ 記載内容は2023年12月時点のものです

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